2012年1月9日月曜日

私のダイエット体験 (前編)

自慢するけど私はダイエットに成功した人です。始める前にくらべると10キロほどやせた。今日はその体験を少し書いてみよう。

始める前の私は、たんに太っていたというよりも、毎年毎年どんどん太り続けていた。
前の年に買ったズボンが、次の年にはかなりきつくなり、その次の年には完全にはけなくなった。次々にズボンを買い、それが次々にはけなくなっていく。
そこでついに意を決してダイエットをすることにした。今から数年前、私が40歳代後半の頃のことである。そのときは、始めて4ヶ月で8キロほど減らすのに成功した。

始める前ネットでダイエット関係の情報を見てみた。するとあるわあるわ、いろいろの方法と体験談があり、しかもそのうちのいくつかは食い違っていたり、ときにまったく正反対のことを言っていたりで、わけがわからない。
ただとにかく次のような根本原理はよくわかった。すなわち、人が太るのは、消費カロリーより摂取カロリーが多いため。だから摂取するカロリーを消費カロリーより少なくすれば、体にたまっている脂肪が消費されてやせるというわけだ。なんだ簡単じゃないの。

 結局とりあえず次の四つを実行してみた。
①ヘルシア緑茶を飲む(一日一本)
②ところてんを食べる(一日一パック、その分食事を減らす)
③お昼は盛りそばにする。
④一日一万歩歩く(ことを目標にする)。
⑤毎朝体重を量る。
 
 なあーんだと思うでしょうね。そしてたしかに、これだけではなかなかそう簡単に体重は減らない。人間の体はよくできていて、なるべく現状を維持しようと抵抗するものらしい(そんなら太る方にも抵抗してほしいものだ)。
 私のイメージとしては、おぼれかけている人が助けに行った人に、夢中でしがみついてくる感じ。この「おぼれかけている人」というのがつまり太っている体そのものだ。そういう場合、助けに行った人は蹴飛ばしてでも何でも、とにかくいったん突き放す必要があるらしい。そうしないと自分も一緒におぼれてしまうから。
 そこで、私も太った体を蹴飛ばしたのだ。ときどき食事を抜いたり、ヘルシア緑茶やところてんだけで一食分を済ませたりなどなど。ダイエット法では当然よくないとされている。が、このくらいして私の場合やっと減量に向かうスイッチが入ったのだった。

 やってみてわかったのだが、食事を抜くというのは、身体的には別にどうということもない。それよりもむしろ精神的にこたえる。食べないとさみしいし、物足りないし、みじめな気持ちになるし、少しいらいらしたりする。しかしまあ最初の頃だったから、やせることに対するモチベーションがとにかく高かったので、何とか耐えることができた。

しかしいったんスイッチがはいると、あとはそこまでしなくてもどんどん減っていく。体重計に乗るのが楽しみになる。心がけていてその結果がはっきりと数字で見えるのは楽しいものだ。
ただところてんを食べるのはすぐやめた。体の中で大量の水分を吸うとのことで、たしかに便秘になってしまったからだ。
ヘルシア緑茶に、はたしてやせる効果があったかどうかはよくわからない。ただ、ヘルシアの値段は、普通のペットボトルの倍くらいする。そんな高いものをせっかく飲んでいるのだから、あまり食べ過ぎないようにしよう、といつも心にかけていた(ちょっとせこい話だけど)。つまり、ヘルシアのおかげで食べ過ぎのセーブをつねに意識するようにはなった。

このとき身をもって感じたのは、あまりにも我慢が必要なことは誰だって結局続かないということ。ひと月、ふた月と時間が経つと当然モチベーションは下がってくる。なるべく我慢しなくていいようにもっていくことを考えた。
私のダイエット法を一言で言えば、いつも少なめ少なめに食べるというだけのこと。三食食べていると毎回少なくても、我慢している感じはしない。しかもそれでもときどきは、思いっきり好きなだけ食べて一息つくのである。
当時の一日のメニューはざっとこんな感じ。朝は御飯一杯と味噌汁をきちんと食べ、おかずは2~3品程度。お昼は盛りそばのみ。夕食はお酒を飲みながらおかずを普通に食べるが、お米は食べない。
それから歩くことはつねに心がけたが、エネルギー消費的にはほとんど意味はない。ただ、体を動かすことで、多少なりとも気持ちが晴れて、その分だけ食べることを考えなくなるという効果はあったかもしれない。

そんな調子で6キロくらいまでは順調に減っていった。が、このあたりで減少は止まってしまうのである。バランスがとれたのかもしれない。
これでいいかとも思ったのだが、ちょうどその頃、ひどい風邪をひいてしまった。高熱が出て3日間ほとんど何も食べられなかった。やっぱり栄養状態が悪かったせいで重症になったのかと少し後悔もした。それでもとにかく回復し、久しぶりに体重を計ったら病前よりも2キロほど減っていたのである。
その後様子を見ながら、さっきのような食生活に戻ったが、体重は減ったままで、結局つごう8キロ減の状態で安定したのだった。これぞネットでも誰も書いていなかった「風邪ダイエット(?)」である。

こうして当初目的としていた8キロ減を達成したのであった。体は軽くなり、足取りは軽やかで、上りの階段も苦もなく駆け上がっていける。久しぶりに会った人からは、異口同音に「やせたね」と言われ(中には病気のせいかと心配してくれる人までいた)、昔の服も着られるようになった。見た目だけでなく、コレステロール値や中性脂肪も通常圏内に下がった。めでたし、めでたし…。

しかし、これで終わったわけではなかった。じつはここからがある意味本当のダイエット生活の始まりだったのである。
長くなったので以下次回へつづく。

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