2012年6月15日金曜日

勝手に大予想 「ストーンズ・ベスト・ソングズ100」

今月のレコード・コレクターズ誌の予告によると次号(20012年8月号)の特集は、「ローリング・ストーンズ・ベスト・ソングズ 100」だとか。
ときどき同誌でやっているいろんなバンドの「ベスト・ソングズ 100」特集だけど、はっきり言って私はあんまり興味がわかない。
ロックはたいていアルバム単位で聴くものだと思うし、そんな風に聴いてきた。アルバムの中では、個々の曲だけでなく、アルバム全体の構成や、曲相互の関係にも意図があり意味がある。だから、個々の曲を取り出して順位をつけてもしょうがない気がするのだ。
ストーンズだって初期はともかく60年代半ば以降は、アルバム・アーティストではないの。

しかし、それはともかくとして、先日このブログで偉そうに「ローリング・ストーンズ入門」なんて書いた手前もあるし(誰も気にしてないか)、ここはひとつベスト・ソング上位10曲を大胆予想して楽しんでみよう。
特集は100位までだけど、私は10位まで。

 <ローリング・ストーンズ・ベスト・ソングズ10の予想>

第1位 「ブラウン・シュガー」
第2位 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
第3位 「ホンキー・トンク・ウィメン」
第4位 「ストリート・ファイティング・マン」
第5位 「サティスファクション」
第6位 「シンパシー・フォー・ザ・デヴィル(悪魔を哀れむ歌)」
第7位 「ギミー・シェルター」
第8位 「タンブリン・ダイス」
第9位 「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」
10位 「ペイント・イット・ブラック(黒く塗れ)」

この予想の考え方というか読みスジはこんな感じだ。

まず、初期のデッカ時代の前半、ストーンズがヒット・ソング・バンドだった頃のヒット曲の数々。
このへんは、100位以内にはたくさん入るだろう。しかし、10位以内に入りそうなのは、下の2曲くらいだと思う。あとは、票が分散して10位にはくい込めないのではないか。
「サティスファクション」
「ペイント・イット・ブラック(黒く塗れ)」

この2曲は、当時の不安と不満を反映していたわけだが、今現在の時代の気分にも、ぴったりシンクロしてしまっている。その点で、共感ないし再評価の票が集まるのではないだろうか。
この時代とのシンクロの度合いであんばいして、「サティスファクション」は5位、「黒く塗れ」が10位でどうだろう。

次にデッカ時代の後半から70年代にかけての米南部サウンド志向期。私はストーンズの「黄金の十年」(1968~78年)とこの時代を呼んでいる。
この時代のストーンズが、つまりは今に至るまでのストーンズのパブリック・イメージの元になっているわけだ。
したがってこの時期のイメージを典型的に表している曲が、10位までにずらりと並ぶというのが私の読み。
曲で言うと次のようになる。
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
「シンパシー・フォー・ザ・デヴィル(悪魔を哀れむ歌)」
「ストリート・ファイティング・マン」
「ホンキー・トンク・ウィメン」
「ギミー・シェルター」
「ブラウン・シュガー」
「タンブリン・ダイス」
「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」

これで8曲、初期の2曲を加えたらもう10曲だ。
まあ、たぶんこんなところだろうな。

ちなみに「ワイルド・ホーシイズ」とか「アンジー」みたいなスローな曲は、いい曲ではあるけれど、ロックなストーンズのアナザーサイドということで10位以内には来ないんじゃないかな。
「ハッピー」やその他のキース・リチャーズがメイン・ヴォーカルの曲も、ストーンズの「代表曲」としては票を投じないのでは。       
80年代以降は、ストーンズという存在がより大衆化、一般化していく。ファンク、ディスコなどの都会派サウンド系ヒット曲もいくつかあるが、10位に入るほどたくさんの支持を集めるとはちょっと思えないような…。

ということで、選曲終了。さて問題はその順番だ。
ストーンズのイメージと勢いを象徴しているという観点で票が集まるだろうと想定してみた。
南部サウンド期を代表する勢いのある曲といえば、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」、「ホンキー・トンク・ウィメン」、「ブラウン・シュガー」あたり。
この3曲が、ベスト10の頂上付近に来るのではないか。というわけで、その「勢い」順に、「ブラウン・シュガー」を1位、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」を2位、「ホンキー・トンク・ウィメン」を3位にしてみる。
「ブラウン・シュガー」は72,3年頃の絶頂期のライヴでオープニング・ナンバーにもなっていたし、ストーンズのイメージを決定付ける代表曲として、誰にも文句ないのでは。

続いてこの時期の名曲三曲をこの後に続けてみる。先に5位に「サティスファクション」を決めてあるから、これをはさむ形になる。
なかなか順位はつけがたいが、沈滞したこの時代にカツを入れたい人が多い(?)と読んで「ストリート・ファイティング・マン」を4位にし、「悪魔を哀れむ歌」を6位、「ギミー・シェルター」を7位ということにしよう。

ついで8位に「タングリン・ダイス」。この曲は、「黄金の十年」の中のさらに絶頂期に「ブラウン・シュガー」に続いてヒットしたが、やや引き気味の曲なので、まあこの辺が妥当か。
そして、先に10位は「ペイント・イット・ブラック」で決まっているから、残る9位の座は「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」となる。
「たかがロックンロール。だけど俺はそいつが好きなんだ」という泣かせるフレーズのいわばストーンズのテーマソングだ。そういう意味あいがあるので10位以内には入ると思う。だが、飛び抜けて良い曲というわけでもないから9位くらいが順当だと思われる。

 というわけで、次号のレコ・コレ誌の結果ははたしてどうなるのか。当たるも八卦、当たらぬも八卦。どきどきしながら発表を待つことにする。

<これまでのローリング・ストーンズ関連記事>
ベスト・ソングズの結果は「レコ・コレ誌「ストーンズ・ベスト・ソングズ100」」

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