2012年6月14日木曜日

「つけ麺 坊主」訪問 「特製らーめん」 梅雨の晴れ間編

いよいよ梅雨入りして不順な天気が続いている。その晴れ間の一日、水戸に出かけたので、例によって坊主に寄ってみた。
 久しぶりなので、例によってわくわくしながら、そしてどきどきしながら(休みの可能性もあるので)店へ向って歩いていく。「超激辛」の赤いのぼりが見える。よかった、やっていた。

平日の11時10分入店。先客なし(後客は4人)。道々考えてみたら、前回の訪問からは3週間ぶり。間もあいたので、ここは当然、私の定番「特製らーめん」の食券ボタンを押す。そして、当然「白めし」と「ビール」のボタンも。これが私の黄金のトリオ。
さらに今日は何かトッピングを、と思ったので、これまで頼んだことのない「コーン」も。

「坊主」のトッピング・メニューはいくつかあるが、「生卵」の50円をのぞいて、あとは一律100円。いちいち端数は面倒だからざっくりと、という感じ。ついでに「白めし」も100円。
その中で、最高にリーズナブルなのは「白めし」だが(何しろ大盛りでも100円)、その次にお勧めは「ねぎ」だ。
茶碗大の器に別盛りで、刻みネギが山盛りで出てくる。これだけの量をラーメンと一緒に摂取し、しかも熱さと辛さで大汗をかけば、ちょっとした風邪なんかいっぱつで治ってしまいそうだ。ただし、半日は口がネギ臭いので、事情が許す人のみの限定だけど。
反対に「お得」度が薄いのは「のり」。他のラーメン店で、同じく100円の「のり」のトッピングを頼んだら、7~8枚ののりが丼のヘリにずらっと壁のように立ち並んでいてびっくりした。坊主はその半分くらいの枚数で、ちょっと物足りない。

カウンターの一番はじに座る。クーラーがかなり効いている。
ご主人に食券を渡しながら、いつもどおり「麺とめしは普通盛りで」とお願いする。
すぐでてきたビールをぐびりぐびりと飲みながら待つ。いつものように店内にはオールディーズが流れている。この「アット・ザ・ホップ」なんか何十回聴いたかしれない。
開店直後ということで、麺を鍋に投入し、スープの雪平を火にかけるご主人の動きにもまだだいぶ余裕がある。

程なく(何しろ客第一号だからね)「特製らーめん」と「白めし」がカウンターに登場。
丼の表面をほぼ覆っているもやしと豚バラの上に、コーンの黄色と刻みネギの白の二色の小山がこんもり。相変わらずいい景色だ。
丼の表面のふちに近いあたりに、具材をお箸で左右にかきわけてスープの池を作る。そこからスープをレンゲですくって、ふうふうと一口すする。あいかわらず旨いなあ。今日は、いつもよりほんの少し魚介系のダシが強い感じだ。ついつい二口、三口、四口と立て続けで口に運んでしまう。そして、一息ついたらご飯を一口。それから、ゆっくりと具材と麺をほぐし始める。結局いつもと同じ進行だ。

辛さもちょうどいい感じで、やっぱり辛い。
私が「辛さランキング」(店内に表示してある)の最上位のメニューを食べていると知って、知人たちはまず驚く。
「よく食べられますね。辛くないんですか」。さらに「あんなに辛くても味がわかるんですか」とも訊かれる。
もちろん辛い。辛いけれど、私にはちゃんと味がわかる辛さ。旨いよ。
というより、旨さと辛さはここでは別物ではないと思う。旨さを構成する一部分として、この辛さはあるのだ。そういうふうに坊主の味はできていると思う。
たとえばこの「特製らーめん」から、辛さのみを取り除いたら、旨さだけが残るものなのだろうか。全然辛くない旨いラーメンになるのだろうか。そうはならないだろう。旨さと辛さのバランスが、崩れてしまうからだ。
このお店にも辛くないメニューがいろいろある。私は全然食べたことがないけど、はたしてどんなものなんだろう。ここのご主人のことだから、それなりによく作ってあるのだろうけれど。
でもとにかく、このお店の本来の味は、ある程度辛さに強い人でないと味わえないということになる。あんまり大きな声で言っちゃいけないことだけど。

トッピングのコーンはなかなかよい。甘くてコクがあって歯応えがある。もやしを食べたり、バラ肉を食べたり、麺を食べたり、スープをすすったりするたびに少しずつ口に入ってきて、いい味のアクセントになる。
しかし、どんなにがんばっても、コーンの大半はスープの底のほうに残る運命だ。ところが…。
私は坊主では常にスープまで完食する。至福のときは最後の段階を迎えている。丼の中は、あらかた麺を食べ終え、具材のかけらが残っただけのスープになる。これを両手で持った丼のふちに口をつけて少しすすっては、残しておいたご飯を一口ずつ食べるのだ。今回は、残っていたコーンが、このとき再び力を発揮した。最後の最後までスープに御馳走感を感じさせてくれたのである。ありがとう。

今日はコーンのせいではないだろうが、いつになく満腹になった。「白めし」のかわりに「麻婆めし」にしなくてよかった。
ごちそうさまでした。体も心も満ち足りてお店を出た。

例によってここからは腹ごなしの散歩の報告。
いつものように千波湖方面に向かって歩き始めるが、今日は少し風が強いので、千波湖周辺ではなく「逆(さかさ)川緑地」を歩いてみることにする。
千波大橋を渡ってそのままさくら通りを進んでいく。逆川橋を越えると本郷橋のたもとに到着。ここからが「逆川緑地」の始まりだ。
「逆川緑地」は逆川という小さな川のほとりに細長く続く公園だ。今日は右岸(私から見ると左側)に沿って歩いていくことにする。
川の左右がところどころ湿地帯なのだが、その上は木道が続いていてなかなか良い風情だ。

この公園は左右を斜面に挟まれていて谷の底を歩いていくような感じだが、谷の斜面が樹木に覆われていて、その先の建物の姿がほとんど見えない。水戸の街の中心部のはずなのに、まるでここだけ別世界の空間にいるようだ。
上流の公園のはじまで緑と水のある風景の中を往復して約一時間。お腹も満ち足りていて、気持ちよく幸せな気分を味わった。よい散歩だった。

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