2013年7月25日木曜日

「つけ麺 坊主」のトッピング・メニュー

私の大好きな水戸のラーメン店「つけ麺 坊主」さん。このお店には、つけ麺系、らーめん系、ご飯系の各種メニューに加えて7種類のトッピングがある。
今回、私の定番の「特製らーめん」と組み合わせて、このトッピングをあらためて一通り食べてみた。そのときの様子はそのつどレポートしてアップしてきたが、ここに各トッピングの特徴と私の感想を簡単にまとめてみた。
なお以下の順番は、券売機のトッピングの列のボタンの順番(左から右へ)になっている。


■ 「ネギ」 (100円)

刻みネギがラーメンのどんぶりとは別の器に別盛りで出てくる。このネギの器は、「白めし」と同じお茶碗で、これにこんもり盛ってある。かなり大量。そのままラーメンのどんぶりにあけると、どんぶりの表面がすっかりネギで覆われてしまうくらいたっぷりだ。これで100円は、とってもリーズナブルだと思う。

この大量のネギを一気に投入するか、少しずつ入れながら食べるかはお好み次第。いずれにせよネギの強い香りが、個性の強いスープの絶妙のアクセントになる。
さらに、ネギの食感がいい。麺のもちもち感と、ネギのシャリシャリという食感が素晴らしくよい取り合わせだ。

これだけのネギを熱くて辛いラーメンに入れて大汗をかきかき食べれば、風邪などいっぺんに回復してしまいそうである。ただし、その日一日は、周囲にネギ臭を発し続けることになるから注意が必要だ。
それからこのトッピングは、つけ麺系のときにはあまりお勧めしない。それでなくても冷めがちなつけ麺のつけ汁の温度が、大量のネギのためにどんどん下がってしまうからだ。

■ 「バター」 (100円)

トッピングの「バター」は、一辺が2~2.5センチくらいはありそうな立派なサイコロ型をしている。私がいつも頼む「特製らーめん」は、どんぶり中央にもやしと豚肉と刻みネギの小山がこんもりと盛り上がっている。サイコロ型のバターは、この山のかたわらのスープの上にごろんと転がって出てくる。

これをスープに沈めて急いで溶かそうなどとは思わず、そのまま放置して自然に溶けるのに任せることをお勧めする。
バターを無視して、いつものようにスープと麺ともやしと豚肉を食べていくのだ。そうしているうちに、じわじわと溶け出してきたバターが絡んでくる。すると濃厚で豊かな風味が口の中に広がって、ワン・ランク上の味になるのだ。舌が油分でコーティングされるせいか、辛さもマイルドになる。何とも言えないぜいたくで幸せな気分になることができる。

もったいないからバターが溶けたスープは最後まで飲み干すしかない。このときばかりは、カロリーのことを忘れなくちゃだめ。


■ 「コーン」 (100円)

トッピングの「コーン」は、缶詰のコーンがラーメンのどんぶりの上に盛られて出てくる。「バター」のときと同様、どんぶり中央の具材の山のわきに、黄色い小山がこんもりとできている。コーンの鮮やかな黄色が白い刻みネギや赤いスープにとてもよく映える。コーンは小さい缶詰の二分の一の量を使用しているが、けっこうな量だ。

コーンの食べ方はなかなか難しい。麺を食べるときにいっしょに食べようと思っても、一回に絡んでくるのはせいぜい2,3粒くらい。結局、麺を食べる合い間に、スープとコーンをレンゲでいっしょにすくって食べることになる。
しかしコーンとはもともとそういうものなのだろう。コーンは、スープに甘さとコクを付け加えるし、またその歯応えがいいアクセントになっている。

ラーメンを食べ進んでいくと、最後の頃には麺と具材があらかた片付いてスープだけが残ることになる。このときそのスープの中にころころコーンが残っていると、「御馳走感」がぐんとアップするのだ。コーンのおかげで最後の最後までスープを楽しむことができる。当然、スープは飲み干し、コーンも一粒残らず食べてしまうことになる。


■ 「味付玉子」 (100円)

味付玉子はラーメン店の定番のトッピングだ。茹でた玉子を調味液につけたもので、玉子の表面が調味液で茶色っぽく染まっているものが多い。しかしこのお店の玉子は独特で、白い表面に唐辛子のような赤い粒々がちらほらついている。おそらく激辛が売りの店ならではのこだわりで、玉子をつけておく調味液も激辛なのだと思われる。

この玉子が、ラーメンの場合はどんぶりに、つけ麺の場合はつけ汁の方ではなく麺の皿にのって来る。半分にカットされたりはせず、丸のままである。黄身はかなりユルい状態の半熟で、箸で割ると中身がどろりと流れ出る。だから割るときには注意が必要。

味付玉子というものはラーメンを食べ進めていく途中の箸休めみたいなものである。ところがこれまで紹介してきた「ネギ」や「バター」や「コーン」はそうではない。これらのトッピングは、ラーメンそのもと一体となリ、それを引き立てる。あるいは新しい味を付け加えて豊かにしてくれる。
しかし味付玉子にはそういうラーメンとの一体感はない。ラーメンに乗ってはいても、結局あくまで単独のものとして味わうことになる
私はそういう意味での箸休めを必要としないので、味付玉子にはそれほどの愛着は感じない。だからめったに頼むこともない。このへんはお好みだろう。

ただ味付玉子にも楽しい点がある。これをいつ食べるか、頃合いを見計らうのが楽しいのだ。食べ方も迷う。まるかじりするのか、黄身の流出をおそれず箸で割ってみるのか。
今回は終盤近くになって箸で割ってみた。あまり食べた事がなく事前に想定していなかったため、ユルい黄身が全部スープの中に流れ出してしまった。でもまあそれで正解。溶け出した黄身の辺りのスープを絡めて麺を食べる。濃厚な味になってとても美味しかった。ほんの少ししかなかったけど。
残った白身を食べたが玉子のつけ液の辛さはほとんど感じない。スープが辛いので感じなかったんだろう。


■ 「生玉子」 (50円)

このお店の「生玉子」は、玉子が小鉢に入って出てくる。玉子はカラがついたままでまだ割ってない状態。これを自分で割ってラーメンに落とすわけである。
このお店の他のトッピングが、だいたい100円の中で、この「生玉子」の50円は、何だかお得な感じがする。

生玉子の食べ方は味付玉子と同じで、難しくもあり、またそこが楽しくもある。つまり、いつ入れるか、それをどう食べるか、という問題がある。
ちなみに私はなるべく早い段階で玉子を割り入れ、その後放置。なるべくスープの熱で加熱したいのだ。そして最後の頃に、そっと箸でつついて崩す。すると熱でちょっとだけトロっとなっている。それをスープの中に少しだけ広げて、麺と絡めて食べるのだ。
マイルドでかつ豊かな味になる。しかし、この旨さをたっぷり味わうには玉子一個では全然足りない。せめて三個くらいはないとね。というわけで、個人的にはあまり頼もうという気にはならないのだ。

この場合も玉子が溶けているスープは最後まで飲み干したくなる。でもまあほどほどに。


■ 「納豆」 (50円)

「納豆」をラーメンのトッピングにするというのは、水戸近辺だけのことなんだろうか。そういえば水戸駅のホームの立ち食いそば屋にも「納豆そば」というのがあったな。
でも納豆はあの独特の風味と、それからネバネバの食感が強烈なので、どんな食べ物と合わせても納豆が前面に出てきてしまう。
ただし納豆はカレーとかスープ・カレーには意外によく合う。トッピングにしているところも少なくないようだ。スパイシーな料理には合うのだろう。

このお店の「納豆」は小鉢に入って出てくる。薬味の刻みネギを盛った小皿もいっしょだ。納豆は市販の白いパックからあけたもので、パックに添付されていた辛子とタレの小袋が、刻みネギの小皿に一緒に乗せてある。
この小鉢の中でお好みに味付けしながらよく混ぜ、それをラーメンに入れるという方式だ。
ちなみに「納豆」も「生玉子」と並んで50円で、わりとお得感がある。

私の場合、納豆は最初からではなく、後半に入って一段落したところで投入してみた。あえて全体には混ぜないで、ちょっと広げるくらいにする。そしてその濃度の濃いあたりから麺をすくう。けっこう納豆が麺に絡んでくる。
食べてみるとなかなかいい。意外な美味しさだ。納豆の個性はたしかに強烈だが、このお店のスープと麺の存在感も十分それと張り合っている。納豆のクセのある味が、スープに奥行きを与えている感じだ。

食べ進んで麺と具材を完食。残ったスープの中に、けっこうまだ納豆が残っている この納豆混じりで少し粘度を増したスープが、ご飯とすごくよく合った。麺とご飯とで二度楽しめた感じだった。


■ 「のり」 100円

トッピングの「のり」は、どんぶりのヘリからややはみ出す感じで乗っている。海苔は3枚。少しずつずらして重なっている。
100円で海苔3枚は高いか安いか。枚数は正直物足りない。しかし、海苔にはピンからキリまであるわけで、高いものは相当高い。ここの御主人のことだから、よい海苔を吟味してあるのだろう。

ラーメンにおける海苔の食べ方というのも、なかなか難しい。
スープの中でとろとろになるまで放置して最後にスープに混ぜる手もある。そうなる前にスープをたっぷり吸わせてからご飯に乗せて食べるのもいい。しかし、多くの人は麺と一緒に食べるのだろうな。
今回は麺ともやしを帯のように海苔で挟んで食べてみた。海苔の風味が口の中に広がって美味しい。スープや麺の味に負けていない。やっぱり良い海苔なんだなあ。
もう一度海苔で挟んで食べる。美味しい。で、さらにもう一度。そうやって立て続けに三回食べたらもう海苔はなくなってしまった。やっぱり3枚では寂しいかな。


■ 「白めし」 (100円)

トッピングではないけれど最後に「白めし」について。
これはようするに普通のご飯のことである。当初は辛い「赤めし」というのがあったので、これに対して「白めし」と命名したらしい。しかし、その後「赤めし」がなくなって、「白めし」だけが残ったというわけだ。
普通盛でもけっこうな量があるが、さらにお願いすれば無料で大盛にもしてくれる。これで100円はすごく安い。ラーメン屋さんのご飯の相場は、だいたい150円から200円くらいではないだろうか。

私にとってラーメンを食べるときには、ご飯は必須である。ラーメンを食べているとき、その合い間にご飯を口に入れると、脂っこくなっている口の中がすっきりとリセットされる。そうするとまたあらためて白紙の状態でラーメンの美味しさを味わうことが出来るのである。
そして、もちろんこのようにラーメンの合い間に食べるご飯というのがものすごく美味しいのである。さっぱりとして甘さを感じる。ご飯てこんなに甘いものだったんだ、とあらためて気がつく。こんなに美味しいご飯の食べ方って、他になかなかないのでは。
なお当たりまえかもしれないが11時の開店直後に入店して頼んだご飯は、炊き立てなのでさらに美味しい。


■■おまけ

今回あらためてトッピングを全部食べてみた結果、私のベスト3は次のとおり。

1位 「ネギ」
2位 「バター」
3位 「コーン」

何だか券売機の順番どおりとなってしまったが、それは偶然。

それからやってみたい組み合わせがいくつかある。

「生玉子」と「納豆」
   *スープの味が劇的に変わるのでは。それにどちらも50円だし。
「ネギ」と「納豆」
*どちらも強烈な香り。激辛のスープと合体するとどんなことになるのだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿