2012年8月29日水曜日

「つけ麺 坊主」訪問 「極辛麻婆」月間その4

「極辛麻婆つけめん」の二杯目の巻

前回のお盆明けの訪問から一週間後に再び「つけ麺 坊主」を訪問。「極辛」メニュー解禁月間である8月に入って四度目の訪問だ。
そろそろ8月も終わってしまう。終わってしまうと「極辛麻婆」メニューはまた半年間封印される。
それと前回は、悔しい「敗北」を喫している。あのときは「極辛麻婆らーめん」(麺普通盛+麻婆大盛)を頼んだのだったが、最後に残ったほんの少しのスープが、満腹でどうしても完食できなかったのだ。何とかこのリベンジもしたい。
そんなこんなで、一週間後の訪問となったわけだ。

あいかわらずの猛暑の中、お店に向って歩いていく。お店の前ま来ると、どういうわけか入り口の自動ドアの扉が、ずっと以前のように今日は開放されたままだ。いいぞ。今日も大汗をかいてすっきりしよう。
日曜日の午前11時10分入店。先客6人。このうち4人は夫婦と小さな子供2人の家族連れ。後客は2人。
今回のチョイスは、「極辛麻婆つけめん」。ただし、麺は「特大盛」(100円)と「麻婆大盛」(100円)にする。その代わりいつもの「白めし」はなし。前回敗北した「極辛麻婆らーめん」よりもさらに辛く、麺量も多くしてリベンジを果たそうというつもりだ。というか本当のところは、「極辛スープ」をとことん味わい尽くしてやろうという趣向なんだけど。
そしてもう書く必要もないけど「ビール」のボタンも押す。

食券を持ってカウンターの一番奥の席に座る。
すぐに到着したビールをぐびっと一杯。暑い昼間のビールは最高だ。
4人連れ家族の注文の準備にこれから入るところのようだ。私も含めて後口の客が続いて来たので、厨房は日曜日の昼前らしからぬあわただしい雰囲気。どうやら自分の番が来るまでしばらく時間がかかりそうだったが、こちらはかえって望むところだ。

カウンターの前に麺量についての表示が貼ってある。
「普通盛」が350グラム、「大盛」が450グラム(無料)。そして私の注文した「特大盛」は600グラム(100円)となっている。もちろんこの量については事前に知ってはいたが、この表示を見てあらためて食べきれるかちょっと不安になる。
ちなみに麺量のランクはこの上にさらに「デカ盛」というのもある。これが1000グラム。一度は食べてみたいものだ。
「特大盛」は以前に一度すでに食べたことがある。べつにそんなにたいへんな量ではなかった覚えがある。ときどき頼む「大盛」の三割増しと思えば何でもない。
ところで、ここの麺量の表示は、茹で上がり後の重量だ。この点に注意しなければならない。表示量よりも実際は少ないと誤解している人もいるようなので。
一般的に使われている麺量は、生麺状態のグラム数だ。生麺は茹でると五割ほど重量が増す。だから「坊主」の場合は、茹でて増えた分を割り引く必要がある。私の頼んだ「特大盛」600グラムは、生麺換算だと400グラムということになる。まあこれでも、けっこうあるけれども…。

 先客の家族連れの頼んだものが出来上がったようだ。前に置かれたラーメンを見て、「これ辛いの?」と言っている小さい子の声が聞こえてくる。まだ幼児だというのにこの店の辛さを知っているとは恐るべし、とおかしくなってしまった。
そうこうしているうちに、厨房では私の「極辛麻婆」の準備が始まったようだ。急ぎのせいか雪平にベースのスープを入れるととりあえず火にかけている。そしてそこにいろいろな具材をちょこちょこと入れていく。何を入れているのか気になるところだが、カウンター越しだとよく見えない。それに、ジロジロ見るのはやはりちょっと気が引ける。

ところで、前回「いばナビ拉麺部長」さんのブログで「極辛麻婆らーめん」の辛さの素が「朝天辣椒」という調味料であることを知ったと書いた。
私は早速ネットでこれを入手して、自分で作っているラーメンに使ってみたのだ。しかし、「坊主」のラーメンに近づいた感じはあんまりしなかった。
「朝天辣椒」というのは、固形の具材がたくさん入った一種の「食べるラー油」のようなものだ。具材としてニンニクの細片と、細い糸状に切った唐辛子が入っている。しかしこのような具材の姿を、坊主のラーメンでは見かけない。何か手を加えているのだろうか?
「朝天辣椒」には、「激辛」と書いてあるけれども、私にはそんなにびっくりするような辛さでもなかった。「坊主」の味を目指している私のラーメンにはもともと大量の唐辛子が入っているので、総体的にはあまり関係ということもある。

やがて待つこと20分ほどで、つけ汁登場。通常のつけ麺のつけ汁の器より当然大きい。中央に唐辛子&魚粉の赤い小山。これを目の当たりにし、そして赤い水面下でそれを押し上げているであろう麻婆豆腐の塊たちを想像するにつけ、わくわくして期待が高まる。
次いで「特大盛」の麺が登場。見るからに食べでがありそう。
ラーメンであれば、ここでまずスープを二口、三口となるわけだが、つけ麺だからそうはいかない。
考えてみると、つけ麺というのは、最初から最後まで麺をつけ汁に絡めて食べるだけなわけだ。まあ途中で具材を食べることはあるにせよ、ラーメンのように食べる過程での変化が少なく単調だ。
そこで、麺も多いことだし途中でダレたり、飽きたりしないように、つけ汁はなるべく混ぜないことにする。その方が味が均一にならないで、ひとすすりごとに味が変化すると思ったからだ。

つけ汁が冷めるので麺はあまりゆっくり浸さないのが、私の通常の流儀だ。しかし、今回はつけ汁を味わいつくすのが目的なので特別。麺をひとすくいごとにじっくりつけ汁に浸して食べる。旨いなあ。
ほどよい辛さだ。具材には手をつけないまま、しばらくはひたすら麺を食べ続ける。快調に食べ進むうちに、やっぱり刺すような辛さがじわじわと口の中に広がってきた。体勢を立て直すべく(?)、ここでもやしや豚肉を食べる。そして、麻婆豆腐の塊を口に運ぶ。前回はこの豆腐が辛さを癒してくれた。ところが今回は、それ自体の熱さが口の中の辛さを倍加させたのだ。ハフハフッ。刺激的。
例によって、鼻水は出っ放しなのだが、汗はそれほどでもない。熱いスープごと飲み、かつ食べるラーメンとはだいぶ違う。お腹のふくらみ具合も、スープがない分かなり楽だ。
麺はさすがに「特大盛」だけあって、食べても食べて減らない。それが安心感があってうれしい。

鼻水をかみながらどんどん食べていく。つけ汁は、最初トッピングされていた魚粉&唐辛子パウダーが汁に溶けてだんだんに粘度が増し、麺にねっとりとよく絡んでくる。そのせいもあって辛さはどんどんアップしていく。しかし食べるスピードは落ちなかった。
そしてとうとう麺がなくなり、それとほぼ同時につけ汁もあらかたなくなった。そこに、ポットからスープを少し注いでひとすすり。そしたら、スープの熱さで、またもや口中の辛さが最後の爆発。それでも何回かで飲み干した。
ああおいしかった。「極辛麻婆つけめん」をすみからすみまで堪能した感じ。大満足だ。 まだ、お腹には若干の余地があるのだが…。
汁まで飲んで満腹になるラーメンのときよりもかなり楽。
しかし、あのラーメンを食べ終えた後の気分、すなわち鼻水だけでなく頭から顔面からとにかく全身から汗を噴出して体が浄化されたような、あのハイな気分にはなれなかった。そこが、ちょっとだけ残念。

ふたたび炎天下の街に出る。今回は偕楽園から千波湖をぐるっと回って帰った。店内でかかなかった分の大汗を、結局、その後、歩きながらかいたのだった。


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