2013年6月7日金曜日

「つけ麺 坊主」訪問 「特製らーめん」+「味付玉子」 2013

梅雨入り宣言の後、好天がずうっと続いている。絶対に本当はまだ梅雨には入っていないと思う。そんな6月初めのある日、所用があって水戸に出かけた。で、例によって「つけ麺 坊主」さんに寄る。
前回から中5日おいての訪問。6月になってからはこれが初めてだ。

平日の午前11時10分入店。先客は4人。みんな開店待ちして入った人たちなんだろうな。後客は6人。
券売機に向う。今日も例によって「特製らーめん」と「白めし」と「ビール」。そして今回のトッピングは「味付玉子」だ。
カウンター手前の右端に座る。麺とめしは普通盛りでお願いする。

早速到着したビールを飲みながら、厨房の様子を見るともなく見ている。ここの御主人のきっちりした仕事ぶりが気持ちよい。
たとえば麺の湯切りと水切り。ラーメンの麺は、茹で鍋からテボごとあげた後、そのまま勢いよく上下に振って湯を切る。ここの御主人のテボの振り方は、とにかくいつも真剣そのもの。毎回10回以上は降って完全に湯を切っている。

つけ麺のときは茹で上がった麺をいったん水にさらして締めた後、ザルにとって水を切る。御主人はこのとき,麺に上から手を添えて、ぎゅっと押している。こうすると完全に水が切れるのだ。
ちなみに水戸の駅ビルにある某人気店は、つけ麺の麺の水切りがかなりあまい。あまいと食べるとき味を損なうし、つけ汁がすぐ薄くなって具合がよくない。その店のファンの方々は、気にならないのだろうか。

それともう一つ、衛生面でも御主人はきっちりしている。ここの店は券売機で食券を買うシステムなのだが、ときどき大きいお札しかない客がいて、御主人が両替をしている。お札の受け渡しの後、御主人は必ず手を洗剤できちんと洗う。そして、さらにその後、アルコールで消毒もしているのだ。
当たりまえと言えば当たりまえなのだろうが、私はこういう場合に実際に手を洗っている店の人を見たことがない。

さてそうこうしているうちに「特製らーめん」到着。
今日はどんぶりのまん中のもやしと豚バラの小山のわきに、味付玉子がころんと乗っている。この味玉の表面には、唐辛子の粒がちらほら。さすが「坊主」さんだけあっては、味玉を漬けておく調味液も激辛なのだ。
全トッピング・チャレンジ・シリーズの4回目は。この味付玉子。私はトッピングの玉子はめったに頼んだことがない。なぜかというと、ラーメンに乗ってはいても、結局玉子は玉子としてあくまで単独で味わうことになるからだ。これまで食べてきた、ネギやバターやコーンは、ラーメンの味と一体となって、ラーメンの味を引き立て、豊かにしている。玉子にはそういうラーメンとの一体感がない。だから私は「坊主」さんでも、これまで2回くらいしか食べたことがない。
さて今回はどういうことになるか。

ここ2回の訪問で私の「特製らーめん」の食べ方の段取りに決まったパターンが出来た。次の三段階で食べていくのだ。
第1段階  まずスープをレンゲですくって味わう。刻みネギや具材のもやし、豚肉にはいっさい触れず、ただひたすらスープだけを味わい続ける。
この間ときどき、口直しにご飯を食べる。これがまたものすごく旨い。
第2段階  一応スープに満足したら、どんぶり中央のもやしと豚肉の山を崩してならし、さらにまん中辺りに小さな池を作る。そしてそこから、下の方にある麺を引っ張り出し、すくい上げて、今度は麺を味わうのだ。このときも、絡んでくるネギや具材を払いのけ、ひたすら麺だけを味わい続ける。
第3段階 こうしてスープと麺を十分堪能したところで、最後の段階に入る。すなわち、全体をなじませて具材と麺を一緒に食べ、ときどきスープを飲み、ときおりご飯で口直ししながら食べるのだ。
そしてそのまま麺と具材とスープとご飯を、同時に食べ終えるように加減しながら、完食に到るわけである。
こうして食べ終えると、何だかフル・コースを食べたような精神的な満足感が得られるのだ。

さて本日のスープはどうかな。脂、コク、甘さ、そして味噌の風味、どれもちょうどよい。最高のバランスだ。思わず心の中で、拍手をしてしまう。
それから今回は、どんぶりが到着した段階で、迷わずカウターのツボから唐辛子をたっぷり一すくい投入する。いつもちょっと辛さが物足りないのだ。
食べ始めた後で投入すると、唐辛子の粉の食感がよくないので、早めに入れてスープでふやかそうとしたのだった。しかし、どんぶり上の具材とトッピングの山の山頂付近に赤い雪のように留まってしまって、スープに達しない。そこで、スープを飲みつつ、レンゲですくったスープを山頂の唐辛子に回しかけたりしてみた。
食べ進んでいくと、この追加分の唐辛子がちゃんとその分きっちり辛い。口の中はひりひりで、鼻水と汗はいつもより多め。ハフハフしながらも食べることに没入する。ここしばらく、こんな感じがなかったので今日はうれしい。やっぱりこのくらい辛くなくちゃね。

さて、肝心の味付玉子だ。上の段取りで言うと、第1段階と第2段階の間は当然無視だ。第3段階のはじめ頃も、横に寄せておく。この玉子をいつ食べるか、頃合いを見計らうのが楽しい。
そしてやっと終わりが見えてきた頃、ようやく食べてみる気になる。ところが箸で二つに割ってみたところ、なんと…。中の黄身がとろりと全部スープの中に溶け出してしまった。かなり中身の柔らかいタイプの味玉だったのだ。前に食べたときはこんなだったかな。こんなことなら、がぶりと丸かじりすればよかった。
しかたなく、黄身が広がった辺りのスープを絡めながら麺をすくって食べる。玉子の味でほんのりとマイルドだったが、すぐに黄身成分は広がって薄くなってしまった。残った白身を大事に食べようと思ったが、勢いであっという間に食べ終わってしまう。
玉子のつけ汁の辛さは、スープが辛いのでほとんど感じなかった。食べ方失敗したかな。

しかし、とにかくスープまで完食する頃には、いつものように満腹&満足になった。唐辛子の追加投入によりアップした辛さのおかげで、体の中もすっきりした感じだ。ごちそうさまでした。

その後、今回は常磐線の線路沿いに続いている谷間の緑地帯を常磐大学の方まで散歩してから帰った。水戸には、街中に秘境があるのだった。

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