2012年11月22日木曜日

「つけ麺 坊主」訪問 「特製らーめん」 紅葉編

ついこの間まで暑い暑いと言っていたら、たちまち秋を通り越してり初冬になってしまった感じだ。二、三日前には、木枯らし一号が吹いたと発表されている。
そんな11月の下旬に、久しぶりに水戸に出かけた。当然久しぶりに「つけ麺 坊主」さんを訪問。前回から一ヶ月弱ぶり、今月になってから初めての訪問だ。ずっと食べたいと思っていたのだったが、なかなか出かける機会がなくて…。

平日の午前11時10分に入店。先客2人。開店は11時なのに相変わらず早い人がいるんだなあ。まあ自分もその一人なんだけど。さらに、私に続いてすぐもう一人入店(後客は結局6人)。
今日も私の定番の「特製らーめん」にする。さらに思いつきでトッピングに「バター」。そしていつものように「白めし」と「ビール」。

先客二人はカウンターの一番奥に座っていたので、私は反対の端、手前の一番右側に座る。黄金の蛙ちゃんの置物の前だ。麺とめしはいつものように普通盛りでお願いする。

先客の分の調理が佳境らしくて、いつもはすぐに出てくるビールが今日はなかなか出てこない。ま、べつにいいんだけれど。
店内のエアコンは暖房になっている。この間までは冷房で、扇風機もがんがん回っていたのに。季節が巡るのは早い。
厨房の鍋から立ち上る湯気が白い。夏の間は、たしかあんなに湯気は白く見えなかったと思う。

男女二人組みの先客は、杏仁豆腐も頼んでいた。ここのメニューでは「親父の杏仁豆腐」(甘さ控えめ)となっていて150円。御主人は、奥の冷蔵庫からタッパーをもってきて、へらのようなものでそっとすくっては器に盛り付けている。
これを注文している人をごくごくたまに見かける。そのたびに必ず思うのだが、こういうめったにないオーダー(失礼)のために、つねに仕込んだものをスタンバイさせておくのは、ロスもあってけっこう大変だろう。商売はやっぱり大変だ。
やっとビール登場。寒けりゃ寒いで、やっぱりうまい。

その後で私の注文の製作に入り、程なく「特製らーめん」が目の前に登場。久しぶりの御対面だ。今回は、まん中のもやしと豚肉の山の隣に大きなバターのキューブもごろりとのっている。豪華感がある。
取るものもとりあえず、例によって、レンゲでスープをひとすくい。あつッ。しかし、ひるむことなく、立て続けで、二口、三口…五口。今日の味はちょっと様子が違うぞ。
まず辛さが立っている。いつもょり直線的な辛さだ。そして、いつもより塩気も多い。といっても一般のお店のラーメンよりはまだまだ塩分は薄いが。そして、味噌分を感じる。これまでも入っていたのだろうが、辛さと旨さの陰に隠れていた。その代わりに甘さと旨さは若干弱い感じ。これを補う点で、バターのトッピングは大正解だった。
やはり、当たりまえのことだけど、日によって微妙に味は違っているのだなあ。でも、これはこれでよい。とくに辛さが強いのはよい。

スープとご飯を交互にけっこうな量を食べて、やっと人心地がつく。それからおもむろにトッピングと麺をほぐしにかかる。巨大なサイコロ状のバター(一辺が25ミリはありそうだ)は、なかなか溶けないが、これはあえてほおっておく。
ほぐれにくい麺を、何とかほぐしつつ、引っ張り出してすする。熱い。いつもより熱く感じるのは、こちらが冷えているからか。熱いにもかかわらず、麺はもちもちとしっかり歯応えがあった。相変わらず美味しい。これが食べている間に、どんどんのびて柔らかくなっていく。ラーメンの宿命だ。具材は食べずにしばらく麺だけを食べる。
バターは溶けて少しずつスープの面に広がっていく。そのあたりから麺をすくって食べ、次にどんぶりの反対側のバターがまだ及んでいないあたりからすくって食べる。これを交互に繰り返す。味の変化が楽しい。

いつものようにしきりに鼻水が出始める。フーフーしながら麺、具材、麺…と口に運び、ときどきレゲでスープをすくう。スープを飲んだら丼を持ち替えて、ご飯をもぐもぐ。その合い間、合い間にティッシュで鼻をかむ。とにかく忙しい。
体も温まってきた。ときどき客の出入りで背中側の自動ドアがあいて、冷たい外気が入ってくる。これが今は気持ちよく感じる。

忙しくなってくるにつれ、どんどん食べることに没入していき、いつものように「無我の境地」に突入。今回は辛さが直線的なので、いつもより辛さが強い感じで、しかもいつまでもそれが持続している。没入の深さはこの辛さの度合いに比例しているようにも感じる。

やがてご飯とラーメンをスープまで完食。
ごちそうさまでした。カウンターの上をきれいに拭いて立ち上がる。身も心も満足。幸せな気分だ。

その後今日は水戸の紅葉の名所を巡った。県立歴史館の銀杏並木と、その近くにあるもみじ谷。紅葉は今ひとつ。それでも、珍しく人出はあった。ちょっと冷たい空気が、きりっとして気持ちよかった。

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