2014年2月21日金曜日

金のハンバーグステーキ 十番勝負


前々回の記事で、勝負の1から5までを紹介。
前回の記事で、6から8まで紹介。
今回は、その続きとして、9と10の紹介だ。


■勝負の9 ハンバーグのロール・キャベツ

ロール・キャベツという料理がある。考えてみればロール・キャベツの中身は、ほぼハンバーグと同じだ(と、思う)。そこで、「金のハンバーグステーキ」を、キャベツで包んで煮込めば、ロール・キャベツになるのではないかと思いついた。

このハンバーグの大きさから考えて、作れるロール・キャベツは4個と判断。そこでキャベツの葉を4枚、ていねいにはがして用意した。
鍋にお湯を沸かし、キャベツの葉を茹でる。このときキャベツが破れないように注意しなければならない。しんなりするまで茹でるのに5分くらいかかった。

この間に、ハンバーグを湯煎しておく。
湯煎したハンバーグをソースごとお皿の上に取り出す。そして、お皿の上で4つに切り分ける。

切り分けたハンバーグを、ひとつずつキャベツの葉で包んで巻いていく。ふつうならここでひき肉のあんを包むわけだから、巻きながら形をきれいにまとめやすい。
しかし、今回の中身は柔らかいとはいえ、ハンバーグの断片だ。はたしてうまくまとまるか、とちょっと心配だった。しかし意外にうまい具合に巻くことが出来た。キャベツの葉の厚みとコシのおかげで、それなりのきれいな俵型にまとまった。

キャベツの葉を茹でたお湯を使って(捨てるのがもったいないので)煮汁を作る。
粉末のコンソメをベースにして、ショウガとしょう油とみりんを少々加え、塩、コショウで味を調える。最後に水溶きかたくり粉でちょっととろみをつけてみた。
小鍋に、この煮汁(というかスープ)とロール・キャベツを入れて煮る。キャベツも中身のハンバーグもすでに火が通っているわけだから、長く煮込む必要はない。煮汁とキャベツがなじむ程度でよいわけだ。

温まったら煮汁ごと深皿に盛りつける。そしてロール・キャベツの上に、お皿に残っていたハンバーグのソースをかければ完成。デミソースがかかって彩りも良く、かなり本格的に見える。
食べてみると、味はふつうにロール・キャベツ。中身がハンバーグと言われれば、それとわかるけれども、とにかくお手軽なわりに十分美味しかった。


■勝負の10 ハンバーグまん

ときどき肉まんを食べたくなる。
そういうときはスーパーで買ってきて、自宅で蒸す。蒸したてのアツアツでホカホカを食べる。いちばん美味しいのは、紀文の肉まん(3個入り)だ。大きさが大ぶりなのもいい。でも当然値段もいちばん高いわけで。

そうしたらたまたま新聞の家庭欄に肉まんのレシピが載っていた。皮は、小麦粉とベーキングパウダーで手軽にできるとのこと。
ここで、思いついたのが、中に「金のハンバーグステーキ」が入っているハンバーグまんだ。ハンバーグが丸ごと一個入っていて、まわりの皮にデミソースがじわじわとしみている様子が頭に浮かぶ。いかにも豪快で、美味しそうでしょ。

新聞に載っていた皮のレシピは次のとおり。
材料は、薄力粉200g、ベーキングパウダー5g、砂糖大さじ2、塩小さじ1/3、サラダ油1/2、水カップ1/2弱。
これをボウルでよくまぜ、さらにこねてから、1時間ほど寝かせる。これを延ばして具を包んで蒸すと出来上がり。ちなみにこれで8個分。

さっそく皮だけ作ってみた。具は包まないで、平らに延ばしたまま蒸す。北京ダックのように、この皮に肉をはさみながら食べようと思ったのだ。しかし、皮はあんまりふっくらしなかった。やや硬くてべたっとした感じ。新聞の記事もあてにならないなあ。

気を取り直して再チャレンジ。今度はベーキングパウダーを2倍の10gにして、いよいよ本番だ。
ベーキングパウダー以外の材料と手順は上のまま。
材料をこねて寝かせたあと、まな板の上で延ばす。この8個分の皮で、特大を1個作る予定。あんまり薄く延ばすと、皮が薄くなって、デミソースが表面にしみ出してしまいそうな気がする。なので、ほどほどに延ばす。

中に入れるハンバーグは今回は湯煎しない。ソースがゼリー状のままの方が、皮で包みやすいからだ。小籠包を作るときと同じ。
皮の生地の真ん中に、封を切ってハンバーグを取り出す。さらにその上に袋の中に残っているソースをしぼり出した。ハンバーグを乗せてみると、包む皮の生地が何となく小さいように見える。あれあれ、これで大丈夫かな。
生地の周囲を上に持ち上げつつひっぱり、包みながら修正しようとする。が、ついに上を完全にふさぐことができなかった。無念だ。

仕方がないので、真ん中が開いて中身の具がのぞいている状態のままセイロに移した。セイロには、あらかじめクッキングシートを敷いておく。これで、20分間ほど蒸す。
蒸し終えておそるおそるふたを開ける。巨大な肉まん(のようなもの)が登場。直径16、7センチ、高さ7,8センチはあろうかという巨大さだ。
中身のソースが上から噴出して、周りにこぼれていないか心配だったが、大丈夫だった。膨らんだ皮が中で受け止めてくれたようだ。

それにしても体裁はあまりよくない。蒸す前に、穴をふさごうといじくり回したあとが残っているからだ。
クッキングシートごとお皿の上に取り出す。がぶっとかじりつきたいけれど、大き過ぎて手で持つと分解しそうだ。そこで、お箸で端の方から崩しながら食べる。
肉まんの皮というより、これは蒸しパンだ。そうか、考えてみればこの材料って、蒸しパンそのものじゃないの。でもハンバーグと蒸しパンは、それなりに合う。デミソースのしみた部分もなかなか美味しい。

食べているとちょっと飽きてくる。味が単調だからだ。やっぱりコナモンは飽きるな。
それでも何とか食べきる。お腹はけっこう一杯になった。というか、小麦粉200gをお腹に入れたわけだから、十分なのは当たりまえ。調べてみたら、これは、ご飯なら3杯、食パンなら3/4斤に当たるのだそうだ。
思いつきも結果も大食いというわけだった。


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