2014年2月10日月曜日

金のハンバーグステーキ 八番勝負


前回の記事で勝負の1から5まで紹介した。
今回は、続いて6から8までの三番勝負。


■勝負の6 ハンバーグのコテージ・パイ

コテージ・パイというのは、パイ皮の代わりにマッシュポテトを使ったミート・パイのこと。もともとは「貧乏人のパイ」という意味らしい。
「金のハンバーグステーキ」の美味しさをとことん楽しもうと、今回はマッシュポテトにはさんで焼いてみることに。デミソースとマッシュポテトはいかにも相性がよさそう。

まずマッシュポテトを大量に作る。茹でてつぶしたジャガイモに、バターと牛乳、そして塩、コショウ少々加えてよく混ぜる。
グラタン皿を用意し、内側にバターの代わりに今回はオリーブ・オイルを軽く塗っておく。ハンバーグは湯煎。これで準備はOKだ。

まずグラタン皿の底にマッシュポテトを薄く敷く。
湯煎したハンバーグをいったんソースごと別のお皿にあける。お皿はソースをためるために、やや深めのものを使う。そこからハンバーグの本体を、マッシュポテトを敷いたグラタン皿の真ん中あたりに置く。ソースは深皿に残したまま。
そしてグラタン皿の縁とハンバーグの間のすき間を、マッシュポテトで埋める。だいたい埋まったら、深皿に残っていたハンバーグのソースを、ハンバーグ本体と周りのマッシュポテトの上に回しかける。

さらにハンバーグとソースのかかったマッシュポテトの全体を、残りのマッシュポテトでおおうわけだ。ところが、ここで何とマッシュポテトがなくなってしまった。
急きょ追加でマッシュポテトを製造。20分くらいで何とか完成して作業を続行。どうにかハンバーグとそのまわりのソースが見えなくなるまでおおうことができた。
しかし、予想はしていたが、何だか山盛りになってしまった。ハンバーグの厚みがけっこうあるからだ。グラタン皿の上に小山ができている。ふっうのコテージ・パイとは、だいぶ様子が違ってしまった。

それでもめげずにマッシュポテトの表面に、フォークで飾りの筋目をつける。これをオーブンに入れて焼けば完成だ。
オーブンを200度にして、様子を見ながら15分ほど焼いた。ポテトの筋目にいい具合に焦げ目がついている。皿の縁の辺りでは、ハンバーグのソースがぐつぐつして、いかにも美味しそう。
大きめのお皿にペーパー・ナプキンを敷き、その上にオーブンから取り出したグラタン皿を置いた。なかなかゴージャス。

では、いただきます。
端の方からフォークですくって食べる。デミソースのしみたマッシュポテトは、やっぱり美味しい。
中ほどに食べ進んでいくと、ハンバーグに到達。香ばしく焼けたポテトとハンバーグが一体になっている断面が見える。そこへたてにフォークを入れてすくい取る。アツアツだ。ポテトにソースと肉汁がしみていて、ハンバーグの旨さをじっくり味わえる。
食べ応えもあるし、美味しい一品になった。


■勝負の7 ハンバーグのマヨネーズ焼

もう一品グラタン皿を使ったメニューを。
作り方は途中まで、コテージ・パイと同じ。今回は、ハンバーグにブロッコリーを取り合わせ、マヨネーズをかけて焼く。デミソースをかけたブロッコリーと、焦がしたマヨネーズが美味しそうでしょ。

ブロッコリーはあらかじめ軽く塩茹でしておく。
それからコテージ・パイを作ったときのマッシュポテトが少し残っていたので、これも使うことにする。
グラタン皿の内側にオリーブ・オイルを薄く塗る(バターの代わり)。そしてマッシュポテトをグラタン皿の底に薄くしく。ブロッコリーにデミソースをかける予定なのだが、どうしても少し下に流れるだろうから、そのソースをポテトに吸わせようというわけだ。

湯煎したハンバーグをいったんソースごと少し深めのお皿にあける。そこからハンバーグの本体を、マッシュポテトを敷いたグラタン皿の真ん中あたりに置く。ソースは深皿に残したまま。
そしてグラタン皿の縁とハンバーグの間のすき間に、ブロッコリーを詰めていく。ブロッコリーの形を選びながら、きっちりと詰めるのだ。まるで、パズルみたいで面白い。このときハンバーグとブロッコリーの高さが同じになるように。

できたら深皿に残っているハンバーグのソースを、ハンバーグ本体と周りのブロッコリーの上に回しかける。
さらにその上からグラタン皿の全体にまんべんなくマヨネーズをかける。マヨネーズで薄くおおう感じ。
私は体裁を考えて、マヨネーズのチューブの細口で、たてよこに線を引くようにかけた。下が見えないくらい目の細かいチェック模様のようになった。もちろん一気にドバっとかけて、スプーンでならすのもアリだけど。

こうしてマヨネーズでおおったグラタン皿を、オーブン・トースターに入れて焼くわけだ。コテージ・パイのときのように、オーブンを使わないのは、表面のマヨネーズを焦がすのが目的だからだ。
マヨネーズがキツネ色に焼けたところで完成。取り出すと、この焼色が何ともいい感じだ。

そういえば本当はマヨネーズと一緒に、ピザ用の溶けるチーズもかけて焼く予定だったのだが、忘れてしまった。まあいいでしょう。

さて食べてみよう。
もともとブロッコリーは、マヨネーズとよく合う。ブロッコリーのちょっとクセのある味が、マヨネーズのコクと酸味に包まれてまろやかになる。そこにデミソースの旨さと、マッシュポテトの食感が加わって、渾然一体となっている。何とも言えない美味しさ。
今回はハンバーグの味を引き出すというよりも、ブロッコリーとの取り合わせを楽しむというメニューになった。


■勝負の8 ハンバーグあんかけラーメン

ここまで、ちょっと手の込んだことをやったので、今回は簡単メニュー。
ハンバーグとラーメンを組み合わせてみようと思った。いかにも安直な思い付きだが、まあ実際そうなんだからしかたない。
東洋水産の「マルちゃん正麺」の登場で、袋麺のインスタント・ラーメンが革命的に美味しくなった。この美味しくなったラーメンと、同じく美味しくなったハンバーグを組み合わせたら、さぞかし美味しいだろうと思ったわけだ。

それぞれに美味しいのだから、まちがっても組み合わせてまずいはずはない。しかし一応ハンバーグの味とラーメンの味は、それぞれにちゃんと味わいたい。まあ食べている途中で、だんだん混じり合ってしまうのはしょうがないにしても。
だからハンバーグを、そのままラーメンの上にのせたのでは面白くない。ソースがラーメンのスープにすぐに溶けて混じってしまうからだ。そこでハンバーグのソースにとろみをつけて、ラーメンの上にのせることにした。ハンバーグあんのあんかけラーメンというわけだ。

ただ、しょっぱ過ぎないかが、ちょっと気になる。ラーメンもハンバーグも、それぞれにちゃんと味がついているわけだからだ。
それで気休めかもしれないけど野菜を多めに入れることにする。もともとインスタント・ラーメンは、野菜を多くすると味が薄くなってしまう傾向がある。今回の場合は、かえってそれに期待することにする。そのためモヤシとキャベツを合わせて200gくらい用意した。

まずハンバーグを湯煎して小鍋に取り出す。
ここに水100ccを加えて煮立たせる。これにさらに水溶きかたくり粉を加えて、とろみをつけるのだ。
味をみたら、水を加えた分だけ、当然、塩味は薄くなっている。デミソースの味と香りはまあまあ十分のようだ。これ以上全体をしょっぱくしたくないので、塩味はつけないことにする。これで、あんは完成。

ラーメンはたまたま買い置きしてあった日清の「ラ王」の味噌味を使うことに。味噌味とデミソースで大丈夫かな、とちょっと心配。
ラーメンを袋の指示通りに作る。水500ccを沸騰させて、麺の茹で時間は4分。茹ではじめて残り30秒のところで野菜を投入。さらに茹で上がりの直前にスープも鍋に入れてしまう(本当は丼に入れて溶くことになっているのだが)。
ちょっと混ぜてから出来上がったラーメンを鍋から丼にあける。そしてその上に、小鍋のハンバーグとあんをそっとのせて完成。

味噌ラーメンの表面の真ん中に、焦げ茶色のハンバーグとあんが広がる。ちょっと不思議な光景になった。美味しそうに見えるかどうかかは、正直ちょっと疑問。

で、食べてみる。
味噌ラーメンはもちろん美味しい。デミソースあんは、ちょっととろみのつけ方が弱過ぎたようだ。どんどんラーメンのスープと混じり合っていく。混じったあたりから麺をすくい、スープをすすてみた。
うん、けっこう美味しい。心配するほどのことはなかった。味噌味のスープと、ハンバーグのデミソース味は、それなりに仲良くやっている。全然、違和感はない。もともとどちらも動物系のダシがベースのはずだから当たりまえか?

ハンバーグ本体は、ラーメンの中で見ると、まさに洋風のつくね。もちろんちゃんと美味しかった。


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