2012年7月14日土曜日

レコ・コレ誌「ストーンズ・ベスト・ソングズ100」

「レコード・コレクターズ」誌の2012年8月号がいよいよ発売された。前号の予告で今号の特集が「ローリング・ストーンズ・ベスト・ソングズ100」であることを知った私は、自分なりに勝手にその順位を予想して、この発売を待っていたのである。
私のこの予想は第10位までで、ブログ上に発表しておいた。はたして、予想は当たっていたのだろうか。
おりしもストーンズの活動開始50周年とのことで、昨日はふつうのニュース番組でも、この話題が取り上げられていた。誰も彼もが昔からのストーンズ・ファンであるかのように、彼らのことを語っている。ほんとかよ。
まあそれはともかくとして、さっそく明らかとなった順位結果と私の事前予想とをつき合わせて検証してみることにしよう。

まず私の予想順位は以下の通り。その根拠については、次のページを参照していただきたい。「レコ・コレ誌次号特集「ストーンズ・ベスト・ソングズ100」を勝手に大予想

<ストーンズ・ベスト・ソングズ 私の事前予想>

第1位 「ブラウン・シュガー」
第2位 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
第3位 「ホンキー・トンク・ウィメン」
第4位 「ストリート・ファイティング・マン」
第5位 「サティスファクション」
第6位 「シンパシー・フォー・ザ・デヴィル(悪魔を哀れむ歌)」
第7位 「ギミー・シェルター」
第8位 「タンブリン・ダイス」
第9位 「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」
第10位 「ペイント・イット・ブラック(黒く塗れ)」

そしてレコ・コレ誌の結果は次の通り。( )内は私の予想した順位。

<レコ・コレ誌のストーンズ・ベスト・ソングズ100(10位まで)>

第1位 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」(予想2位)
第2位 「シンパシー・フォー・ザ・デヴィル(悪魔を哀れむ歌)」(予想6位)
第3位 「サティスファクション」(予想5位)
第4位 「ブラウン・シュガー」(予想1位)
第5位 「ホンキー・トンク・ウィメン」(予想3位)
第6位 「ギミー・シェルター」(予想7位)
第7位 「タンブリン・ダイス」(予想8位)
第8位 「アンダー・マイ・サム」
第9位 「ユー・キャント・オールウェイズ・ゲット・ホワット・ユー・ウォント(無情の世界)」
第10位 「ゲット・オフ・オブ・マイ・クラウド(一人ぼっちの世界)」

まず順位がぴったり的中した曲は残念ながら一曲もなかった。しかし、順位はともかくとして、上位7位までは、予想した10曲から全部入っていた。いわば入選率は70パーセント。
しかも、順位が一つだけずれたのが3曲(「ジャンピン・ジャック…」、「ギミー・シェルター」、「タンブリン・ダイス」)、他の曲も順位の誤差は最大でも4位以内に収まっていた。
というわけで自分としては十分満足できる結果だった。

10位以下も含めてこのランキングでは、私が思っていたより全体的にデッカ時代の初期の曲が強かったようだ。私より年長(つまりそれだけ古くからのファン)の選者がけっこう多かったせいなのかもしれない。
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」が第1位ということに異議はない。しかし、私が1位と予想した「ブラウン・シュガー」が4位とはねえ。「悪魔を哀れむ歌」や「サティスファクション」より下でいいのかなあ。デッカ時代強し。
また第8位と第10位の初期曲の10位ランク入りは、文字通り予想外だった。まあ2曲とも70年代以降もライヴで演っていたせいもあるのかな。しかし、この2曲が「ペイント・イット・ブラック(黒く塗れ)」(第11位)よりも上位とはちょっと意外。
第9位の「ユー・キャント・オールウェイズ・ゲット・ホワット・ユー・ウァント(無情の世界)」も、こんな上位に来るとは意外だった。仰々しくて私がきらいなだけかもしれないけど。でも、合唱団がはいるこの曲が、ストーンズの代表曲と言えるのだろうか?

私が10位以内に予想した曲で、圏外に散っていった3曲についてちょっとみてみよう。
事前に第10位と予想していた「ペイント・イット・ブラック(黒く塗れ)」は、第11位だった。うーん惜しい。初期曲の中では、「サティスファクション」と並ぶ代表曲と思うのだが。
事前第4位と予想した「ストリート・ファイティング・マン」が、まさかの10位落ちで第13位。この曲は、結果第2位となった「悪魔を哀れむ歌」や、結果第6位の「ギミー・シェルター」と重要度では同等の名曲だと思うので、この順位はちょっと納得できない感じ。
そして、事前第9位に予想した「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」は、なんとなんとの第46位。これは完全にやっちゃいました。そんなにいい曲とは思わなかったけど、バンドのテーマソング的な意味合いで、票を集めるのではないかと読んだわけなのだったが。でもやっぱりみんなもたいした曲とは思っていなかったのね。これは、完全に読み間違い。

それにしても、全体にみてデッカ時代の初期の曲が思いのほか多かったのにはちょっと驚いた。20位までにも、「ルビー・チューズデイ」(第14位)、「19回目の神経衰弱」(第17位)、「ラスト・タイム」(第19位)なんかが入っている。
しかし、第15位「シーズ・ア・レインボー」はかなり意外。ひと昔前だったら絶対入らなかった曲だろう。長い間無視されていたアルバム『ゼア・サタニック・マジェスティーズ・リクエスト』がサイケ再評価で見直されたせいなのか。

それに引き換え70年代中期以降の曲の影は、ものすごく薄い。まあ予想通りのことだけど。なにしろ10位以内の曲で70年代の曲は、71年の「ブラウン・シュガー」(第4位)と72年の「タンブリン・ダイス」(第7位)のみ。あとは、全部60年代の曲だ。
20位までみても、70年代中期以降の曲は、76年の「メモリー・モーテル」(第16位)と78年の「ミス・ユー」(第18位)しかない。それにしても、この2曲って、そんなにいい曲なの。

冒頭の活動50周年の話題にからめて言うと、このランキングの20位までの曲の内の大半(18曲)は、活動始めてから最初の10年間の曲ということになる。その後の40年間の曲はほとんどないわけだ。いくら長く活動しているとはいえ、これちょっと悲しくないかな。

以前にも書いたが、レコ・コレ誌のこのての曲単位のランキングの特集は、私には正直あんまり面白くない。しかし、今回は勝手に参加()させてもらい、十分楽しませていただきました。

                                        つづく関連記事>
レコ・コレ誌「ストーンズ・ベスト・ソングズ100」(つづき)

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