2014年9月22日月曜日

散歩の途中でかつサンドを作って食べる


9月の天気のよいある日、水戸に出かけた。
水戸に出るのはずいぶん久しぶりのこと。今日は、夏の暑さのせいで、春以来すっかりごぶさたしていた千波湖をひとまわり散歩してみたかった。
ちょうどお昼時なので、食べるものを持っていって、千波湖のほとりで食べることにする。この頃、散歩に出かけたときのお昼は、お店に入るのではなく、野外で食べるのがマイ・ブームなのだ。

水戸駅の南口側の駅ビル(エクセルみなみ)の中のスーパー(みなみマーケット)に入って、何か美味しそうなものはないかと物色する。やっぱり揚げ物コーナー(ニュークイック)に惹かれる。よし、今日はここでとんかつを買って、パンにはさみ、かつサンドにして食べよう。
そこで思い切ってロースとんかつ(306円)を購入。ついでに、ポテト・コロッケ(62円)と、あじフライ(133円)も買う。合計501円なり。ここで大事なのは、いっしょに小袋のソースをもらうのを忘れないこと。それからレジで、箸ももらっておこう。

かつサンドのパンを買いに、駅の通路をはさんだ反対側にあるパン屋(ハース・ブラウン)に入る。ちょうど、食パンを半斤で売っていた。「香麦」という名前で、4枚に切ってある(93円)。これで、準備完了。

駅の南口から桜川のほとりに出て土手の上をぶらぶら歩いていく。のどかな風景だ。途中、美都里(みどり)橋のたもとにあるローソンで缶ビール2本を購入。何で駅ビルでなくてコンビニで買うかというと、ちゃんとわけがある。コンビニのビールは、買って持ち帰ったころちょうどよい冷たさになるように、強めに冷やしてあると聞いたからだ。たしかにそんな気がする。

さらに土手を歩いて千波大橋をくぐり、ほどなく千波湖に到着。いつものように湖畔の道を右に歩いていく。つまり、左回り。
すっきりと晴れた青空が湖面に映ってさわやかだ。白鳥さんが遊歩道の上で、日向ぼっこをしている。いかにものんびりとしていて、いい風情だ。この感じが、千波湖のいちばんよいところだと思う。

しばらく歩くと、桜川にかかる芳流橋のちょっと手前の湖岸に東屋(あずまや)がある。湖に面した東屋には、さいわい誰も座っていない。ここで、お昼を食べる心づもりをしていたのだ。
4人用の席と卓を独り占めだ。買ってきたものをテーブルの上に並べる。とりあえず、缶ビールをプシュっと開けて一人で乾杯。十分に冷たくて美味しい。ほんの2,3歩で水辺という最高のロケーションで飲むビールは格別。
まずはあじフライを取り出し、これを肴にして、ビールをぐびぐびやる。このあじフライは、肉厚でしかもふわっとしていて、冷めてもかなり美味しい。なかなかの逸品だ。
むしゃむしゃとあじフライを食べ終え、一本目のビールも飲み終える。平日の昼日中(ひるひなか)、こうして青空の下でビールを飲めるシアワセ…。

次は、いよいよ本日のメインのかつサンドだ。
食パンを1枚取り出す。薄くてふわふわ。その上にとんかつを取り出してのせる。とんかつが大きくて、パンからはみ出してしまう。このはみ出し具合に何ともわくわくしてしまう。正方形に近い食パンに、とりあえずとんかつを縦方向にしてのせる。とんかつの下の端を、パンの下のへりに合わせる。つまりパンの上の方に、とんかつがはみ出すようにする。
これに、小袋のソースをかける。一つでは足りなくて、二つかける。ポイントは、途中でとんかつをひっくり返して、両面にソースをかけること。こうすると、ソースが接着剤になってパンととんかつに一体感が出る。ここで本当はマスタードも欲しいところだがあきらめる。野外で食べるとは、そういうことだ。
この上にもう一枚パンをのせれば、かつサンド完成。左右の手の指を全部使って両手でしっかり持つ。これで準備よし。

まずパンの上方からはみ出している部分のとんかつをかじる。衣がさくさく。中身の肉は、厚くてしっとりとして柔らかい。美味いなあ。穏やかな湖面を眺めながら、かつサンドをむしゃむしゃとかじる。パンととんかつとソースの美味しさが三位一体となって口の中を満たす。ときどき2本目のビールをぐびりとやって、口中をリセット。またまたむしゃむしゃと頬を膨らませてしまう。
ゼイタクな気分だ。こんなにゼイタクなランチは、久しぶり。
ときどき、湖畔の道を通る人たちが脇からのぞいていくが、全然気にならない。

無我夢中のうちにかつサンドを食べ終えている。まだお腹には、十分余裕がある。今度は、一応予備のつもりで買っておいたコロッケを、コロッケ・サンドにして食べることにする。大食いでしょうか。
食パンの上にコロッケをのせる。コロッケは、思ったよりも大きくて、ほぼ食パンと同じくらいの大きさ。そこへ小袋のソースをかけて、もう一枚のパンではさんで完成。コロッケは厚みもあって、かつサンドと張り合うくらいのヴォリューム感だ。
そこへガブリとかじりつく。このコロッケは、カレー味でも、ひき肉入りでもないプレーンのポテト・コロッケ。やっぱりコロッケといえばこれでしょう。甘くて旨い。ジャガイモの甘さが、ソースの味で引き立っている。それがパンの甘みと絶妙の取り合わせだ。またまたむしゃむしゃ、ぐびり、むしゃむしゃ…。
それにしても、水戸駅ビルの揚げ物コーナー(ニュークイック)は、じつにレベルが高い。きょう買ったものは、どれもすごく美味しかった。また何か買ってみたい。

無事に食べ終える。お腹はさすがに満腹。
満足感に浸りながら、ゆらゆらとゆれる湖面の遠くの方を、しばらくぼんやりと眺めていた。
やがて一段落すると、ゴミをまとめ、散歩を再開。ゆっくり千波湖の周りを一周する。いつもはもっと歩くのだが、久しぶりの散歩なので、今日はこれくらいにする。そのまま駅まで戻って家に帰った。ささやかだけれど、大満足の小散歩だった。


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