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2014年5月26日月曜日

ラーメン自由自在 タモリ流ラーメン・レシピのアレンジ


前回タモリ流ラーメンのレシピについて、いろいろ研究してみた。タモリ・レシピのいちばんの特徴は、いろいろなダシを調合して手軽に美味しいスープを作ることだった。
タモリのオリジナルのレシピは、醤油ラーメンだったが、このダシの調合を、いろいろアレンジして、塩、味噌、豚骨ラーメンを作ってみた。
もちろん本格的な味には及ばないけれども、お手軽にそれなりの味を楽しむことはできると思う。お試しあれ。


《タモリ流ラーメンのアレンジ・レシピ》

・材料

<
>
即席袋めん/1袋  または 生中華めん/1玉

<スープ>
下表のとおり。

スープの材料表 (お湯500ccに対して)



醤油ラーメン
塩ラーメン
味噌ラーメン
豚骨ラーメン

タレと
メイン
のダシ

・醤油/大さじ1
・鶏がらスープの素/小さじ1
・鶏がらスープの素/大さじ1
・塩/少々
・味噌/お玉1/
・豆板醤/小さじ1
・鶏がらスープの素/小さじ1
・白湯豚骨スープの素/大さじ1

和風
ダシ

・昆布だし/1グラム
・ほんだし/1グラム

動物系ダシ

・中華スープの素/1g
・鶏がらスープの素/1g

その他

・野菜/適量(または 砂糖/1グラム)
・油(ネギ油 ニンニク油、ごま油など)/小さじ1

*昆布だしがないときは、白だし(小さじ1)でも可。
*豚骨ラーメンのときは、動物系ダシに鶏がらスープの素を使う。中華スープの素は、ポークまたはビーフ・エキスがベースなので、豚骨スープの素とかぶってしまうため。
*湯を鍋で沸かしながら、野菜を煮込むと旨みと甘みが出て、より美味しくなる。野菜は、キャベツ、タマネギ、長ネギ、もやしなど。ない場合は、代わりに砂糖を入れると意外に美味しい。

<トッピング>
刻みネギ、メンマ、チャーシューなど(もしあれば)

*以下のようなものも入れると美味しい。
ハム、海苔、ごま、ニンニク(チューブ)、魚肉ソーセージ(これはとくにおすすめ)


・作り方

1
トッピングを用意する。
2
鍋に水と適当に切った野菜を入れて沸かす。
3 お湯が沸いたら、上の表に従って、ダシを入れて溶かす。
4
仕上げにタレ(醤油、味噌など)と油を入れて味を確認する。
5 別の鍋で麺を茹で、湯切りして丼に入れる
6.
丼にスープをそそぎ、トッピングをのせて完成。


2014年5月21日水曜日

タモリ流インスタント・ラーメン・レシピの研究


■はじめに

タレントのタモリ(敬称略)は、料理好きとしても有名だ。ときどき番組の中で、自分流のレシピを紹介すると、そのつどネットなどで話題になっているらしい。
タモリのレシピの特徴は、びっくりするほど独創的でありながら、すごく簡単で、しかも間違いなく美味しいということだ。
そんなタモリ流レシピの中でも、もっとも評判になったのがスープから作るインスタント・ラーメンのレシピだろう。

ここでは、このラーメンのレシピについて、番組で紹介されたオリジナルのレシピと、最近出た『タモリめし』という本に紹介されているレシピ、そしてそれを私なりにアレンジしたレシピの三つを紹介しながら検討を加えてみようと思う。


■タモリについて

敬称は略しているけれども、私はタモリを敬愛している。
まず芸人として面白い。ただし私の好きなタモリは、お茶の間の人気者になるずっと以前の初期の彼だ。中州産業大学や全冷中やハナモゲラ語やソバヤソバーヤなどをやっていた頃のタモリ。知的で毒があって刺激的だった。ああ懐かしい。

しかしタモリはその後も、さまざまな分野でその多才ぶりを発揮してきた。たとえば、NHKの番組『ブラタモリ』で見せる街歩きの際の軽妙で独自な目線。それから日本坂道学会副会長としての坂道に対する独特の美学。そして、その多才さのひとつがタモリ流のユニークな料理の世界ということになる。
ようするに、タモリは根っからのこだわり人間であり、また何でも自分流に楽しんでしまう人なんだと思う。私もあやかりたいものだ。


■レシピその1 番組で紹介されたオリジナル・レシピ

2010314日放送の『笑っていいとも!増刊号』でタモリが披露したのが、このインスタント・ラーメンのレシピ。放送後、主にネット上で大きな評判を呼んだ。実際にこれを作ってみた人の記事が、いくつも公開されている。
私はこの番組そのものは見ていない。ネット上のいくつかの記事をまとめると、このときタモリが披露したレシピは、以下のようなものだったらしい。

《番組で紹介されたタモリ流インスタント・ラーメンのレシピ》

・材料

<
> 即席袋めん(メーカーは問わない)

<ベーススープ> 鶏がらスープの素、昆布だし、ほんだし、中華スープの素

<
味付けスープ> 醤油、ネギ油、ネギ

<トッピング> メンマ、チャーシュー

*量は全て目分量
*中華スープの素についてタモリは、ユウキ食品の「味玉(ウェイユー)」を推奨しているとのことだ

・作り方

1
ネギをきざむ。
2
お湯に鶏がらスープの素、昆布だし、ほんだし、中華スープの素を入れ、ベーススープを作る。
3
チャーシューを薄切りにする。厚みは5ミリがベストとか。
4
ラーメン丼に、醤油、ネギ油、きざみネギを入れ、味つけスープを作る。
5
別の鍋で茹でた麺を、湯切りして丼に入れる。
6.
丼にベーススープをそそぎ、チャーシューとメンマをのせて完成。

・筆者(御隠居)の所見

このレシピの大きな特徴は次の3点だろう。

①既製のダシを使っていること
しかも4種類も使っている。
鶏がらスープの素と中華スープの素(ビーフまたはポークのエキスがベース)は動物系ダシで、昆布だしとほんだしは魚介系ダシ。つまり、いわゆるダブル・スープを意図しているわけだ。しかもそれぞれ2種ずつ使って、味に奥行きを出そうとしていることがわかる。

ただ、こういう粉末のダシは、塩分が含まれているのが普通。あまり入れ過ぎると、醤油なしでもかなりしょっぱくなってしまう。ネットで実際に作った人の出来上がり写真を見ると、どれもスープの色がかなり薄め。たぶん醤油の量を少なめにしないと塩気が強くなり過ぎてしまうためだと思われる。

②材料の分量が目分量なこと
ベテランの料理好きならではのことなのだろう。
しかし、いちいち量(はか)らない方が豪快でプロっぽく見えるから、多少、演出があるのかもしれない。

③スープを、ベーススープと味付けスープの二つに分けて作ること
本当はここがいちばん注目される特徴かもしれない。しかし、これは、「本格」風を演出するためのタモリのナンチャッテ・パフォーマンスなのではないか、と私はみている。お店で作っているなら意味はあるが、自分で一人分だけ作るなら分ける意味はあまりないと思うからだ。

でもとにかく、このとおりに作ると、インスタント。ラーメンがびっくりするほど美味しいのは間違いない。


■レシピその2 レシピ本『タモリめし』掲載のレシピ

最近(20145月)『タモリめし』という本が出た。タモリが番組で紹介した数々の料理の作り方を、一冊にまとめた本である。著者はタモリ自身ではなくて、大場聖史という人の監修となっている。この人が、タモリが喋った内容を、レシピの形に整えたものだ。

さて、この本にも、もちろん上のインスタント・ラーメンのレシピが紹介されている。しかも、こちらには、もともと目分量のはずだった材料の分量が、きちんと指定されているのだ。その内容は以下のとおり。

《『タモリめし』掲載のインスタント・ラーメンのレシピ》

・材料

<
>
即席袋めん/1袋

<ベーススープ>
鶏がらスープの素/小さじ1
昆布だし/小さじ1/
ほんだし/小さじ1/
中華スープの素/小さじ1/
お湯/400cc

<
味付けスープ>
醤油/大さじ1
ネギ油/小さじ1
ネギ/適量

<トッピング>
メンマ/適量
チャーシュー/2枚

*中華スープの素の分量は、「作り方」の説明文中では、小さじ1/2となっている。どちらが正しいのか?
*ここでもやはりタモリのおすすめの中華スープの素が、ユウキ食品の「味玉(ウェイユー)」であることが、ポイントとして紹介されている。

・作り方

作り方は上のオリジナル・レシピとほぼ同じなので省略

ただし、ひとつだけ違うのは、丼に麺とベーススープを入れる順序。上のオリジナル・レシピと逆になっている。
こちらのレシピでは、味付けスープの入った丼に、①まず先にベーススープをそそぎ、②その後、麺を入れている。

この方が味付けスープを溶かしやすいのと、盛りつけたとき麺が見えた方が体裁としていいためだと思われる。

・筆者(御隠居)による所見

ダシの分量から、この監修者は、ダブル・スープのベースを、鶏がらスープにはっきりと置いてメリハリをつけようとしていることがわかる。
また、お湯400ccに対して醤油大さじ1となっているが、これはかなり醤油が多めの感じだ。濃いめの汁を麺にからめて食べ、麺を食べ終えた後は、汁そのものは残すという前提だと思う。
鶏がらベースで、醤油味濃いめ。この2点から、この監修者は、中華そばとも呼ばれていた昔風のラーメンをイメージしていることがわかる。タモリ自身のオリジナル・レシピでは、そこまではっきりした方向性は出していないような気がするのだが。


■レシピその3 タモリ風ラーメンの略式レシピ

上に紹介したタモリ流レシピで、以前私もラーメンを作って食べた。もちろん美味しかった。その後どんどん自分流にアレンジしてきたので、しばらくこのレシピのとおりに作ったことはなかった。
この記事を書くにあたり、またオリジナルどおりに作ってみようと思ったのだが、材料が足りない。中華スープの素を切らしていた。このところ鶏がらスープの素で代用していたのだ。

せっかくだからタモリ推奨のウェイユーを使おうと思って、近所のスーパーを2、3店見てみたが、どこにも置いていなかった。代わりにライヴァルのウェイパー(味覇)は必ず見かけた。以前は、ウェイユーと両方置いてあったはずだが、ウェイパーに駆逐されてしまったのだろうか?(間違ってたらゴメン)。

しかし、ウェイユーにしろ、ウェイパーにしろ、こういう練りタイプの本格的中華スープの素を常備しているお宅は、そんなに多くはないだろうと思われる。
それから考えてみると、ほんだしはあっても、粉末の昆布だしも持っている家も少ないのでは。

そんなこんなで、なるべくふつうにある材料で代用しするなどして、工夫したのが以下の略式レシピである。タモリ・レシピの基本精神(?)は尊重しながら、本格よりも実質本位で、より簡単により美味しくを目指している。

《タモリ風ラーメンの略式レシピ》

・材料

<
>
即席袋めん/1袋  または 生中華めん/1玉

*もともとは、インスタント・ラーメンのレシピだったわけだが、もはや袋めんにこだわらない。生の中華めんもスーパーで手軽に安く手に入るのだから、こちらの方がおすすめ。

<スープ>
鶏がらスープの素/小さじ1
昆布だし/1グラム  または 白だし/小さじ1
ほんだし/1グラム
中華スープの素/小さじ1/4  または その他のだし1グラ ム
醤油/大さじ1(お好みで調整)
ネギ油/小さじ1  または ごま油/小さじ1
お湯/500cc
野菜/適量  または 砂糖/1グラム

*スープは、ベーススープと味付けスープに分けて考えないことにする。一緒に作っても大差なし。
*中華スープの素は、鶏がらスープの素があれば持っていないことが多いと思われる。その場合は、その他のもので代用する。コンソメ、オニオンスープの素、貝柱スープの素、豚骨白湯スープの素、さば、いわし系のだし等。とにかく何か一種類入れる。
*湯を鍋で沸かしながら、野菜を煮込むと旨みと甘みが出て、より美味しくなる。野菜は、キャベツ、タマネギ、長ネギ、もやしなど。ない場合は、代わりに砂糖を入れると意外に美味しい。

<トッピング>
刻みネギ、メンマ、チャーシューなど(もしあれば)

*以下のようなものも入れると美味しい。
ハム、海苔、ごま、ニンニク(チューブ)、魚肉ソーセージ(これはとくにおすすめ)

・作り方

1
トッピングを用意する。
2
鍋に水と適当に切った野菜を入れて沸かす。
3 お湯が沸いたら、鶏がらスープの素、昆布だし、ほんだし、中華スープの素を入れて溶かす。
4
仕上げに醤油、ネギ油を入れて味を確認する。
5 別の鍋で麺を茹で、湯切りして丼に入れる
6.
丼にスープをそそぎ、トッピングをのせて完成。

・おまけ
以上の略式レシピは、タモリの本格志向からはちょっと外れてしまったかもしれない(カンベン)。しかし、とにかく美味しい。とくにスープが美味しい。一見あっさりのように見えて、いろいろのダシ成分のおかげで、けっこう濃厚な味わいだ。なので、中華めんの代わりに、ためしにスパゲッティを使ったら、これが意外な美味しさ。うどんやそばでもいいんじゃないだろうか。おためしあれ。


2012年7月5日木曜日

手打ちラーメン自作に到る長い道のり

自分でラーメンを作って食べるようになって約一年になる。
最近、麺の作り方に大きな進歩があって、やっとわれながらそこそこ満足のいくものが食べられるようになった。
今回はここまでの工夫の数々や苦労話を振り返ってみることにする。

なお、その途中で考えついたいくつかのラーメンのレシピや、最近たどり着いた手打ち麺のレシピは、それぞれ別ページで紹介しているので、この文中では省略してある。レシピに興味のある方は、まずそちらを参照されたい。

勤め人をしていた頃、足しげく通っていたラーメン屋があった。激辛ラーメンが売りのこの店の味に、私は完全にハマってしまった。ひところは、二日に一度はここのラーメンを食べていたほどだ。しかし仕事を辞めて隠居の身となってからは、めったに行けなくなってしまった。
でもやっぱり舌がなじんだあのラーメンが食べたい。そこであの店の味を何とか自宅で再現してみようと思い立ったのだった。こうして長くて楽しい道のりが始まった。

自分用のためだけだから、あの店のように鶏がらを大きな寸胴で何時間も煮込むというわけにもいかない。そこで、多少(というか、かなり)妥協して、各種スープの素や魚介系のダシの粉末、それに中華系の調味料などをいろいろ調合し、その他にんにくや野菜も加えて、何とかそれなりのものを作ろうと試みた。
その頃から試行錯誤をしながら毎日毎日飽きることなく、お昼にラーメンを作って食べ続けることとなる。

例のラーメン屋には1,2か月に一度くらいの頻度で立寄る機会があった。そのたびにやっぱり「本家本元」は旨いなあと感じいり(当然だ)、自作ラーメンの味の、「本物」との大きな落差にがっかりしたものだ。
しかし、そのつど自分の作った味のどの辺が足りないのかチェックして、微調整を繰り返していた。まあこちらは略式レシピだから出来ることと出来ないことがあるわけだが。
その成果である私なりのラーメンのレシピは、このブログ上でそのつど何度か紹介している。

 この間、麺はずっと、スーパーで買ってきた市販のものを使っていた。つけ麺のブームは家庭にまで及んでいるらしく、つけ麺用の太い麺がスーパーでも容易に入手できる。この麺が例の店で使っている中太麺に近い太さなので、だいたいこれを買ってきて食べていた。
ところが今年になって、スープだけではなく、麺も自分で作ることを思いついた。べつに市販のものに大きな不満があるわけではなかった。ただ自分でときどきうどんを打っていたので、道具もあることだし同じ要領でラーメンの麺も出来ないものかと考えたのだ。

さてラーメンの麺の材料として「かん水」というものがある。調べてみると「かん水」はラーメンの麺に特有の添加物で、麺に弾力と滑らかさをだすという。ラーメンの麺独特の黄色い色もこの「かん水」によるものらしい。しかし、これをスーパーなどで見かけたことはない。
ネットで調べてみると、「かん水」は入手が難しいものらしい。
それからまた、「かん水」は食品添加物の一種なので、あえてこれを使わない「無かん水」のラーメンというものがあることもネットで知った。つまり「かん水」は無くてもよい、あるいはむしろ無い方がよいという考え方もあるようなのだ。
そうした時、「かん水」の代わりに玉子を使う玉子麺のレシピというのを見つけた。

「かん水」が無くても、玉子がこれに代わるならと、さっそく作ってみることにした。しかし、やはり自分なりの試行錯誤が必要だった。
小麦粉は中力粉を使い、これに塩と玉子と水をあわせてこねて生地を作る。これらの材料は玉子を除けばうどんとまったく同じだ。
作り方も、うどんのときと同じように、こねた生地をビニールの袋に入れて足で踏む。平らに伸ばしては折り畳み、また足で踏んで平らに伸ばす。これを数回くりかえすのだ。
その後1,2時間放置して熟成させるのもうどんと同様。
ちなみにこの材料の小麦粉をデュラムセモリナ粉に置き換え、オリーブ・オイルを加えるとパスタそのものである。

それから麺棒で薄く延ばして包丁で細く切ることになる。これがかなり難しい。まずなかなか思うように薄くならない。どうしても厚さ2ミリくらいまでしか薄くできないのだ。
さらにそれを折り畳み、こま板を当ててそば包丁で切るのだが、細くしようとすると、うまくそろった太さにできない。
麺は茹でると生の状態よりかなり太くなるので、茹で上がりはラーメンというよりうどんに近いもの、というかほとんどうどんそのものだった。

生地の伸びをよくして薄くするために、水分の量を加減したり、中力粉の一部を薄力粉に置き換えたりといろいろ工夫をした。
しかし、色こそ玉子の色がそのまま残ってラーメンらしい黄色だが、コシはあっても滑らかさが足りない。やっぱりどうしても、うどんに近い麺になってしまう。
しかし玉子麺には、それなりのやさしい食感と美味しさがある。それに私の作るスープとの相性も悪くはなかった。まあとりあえずこれでもいいことにしようと思った。
麺を手作りし始めてから、だいたい一ヶ月くらいかかって、材料の配合の割合と作り方の手順がほぼかたまった。そのレシピもブログ上で紹介している。

それからは、朝、生地をこねては寝かせ、昼前に延ばして切って麺を作る毎日。しだいに生地のこね方や延ばし方の要領もよくなり、麺を切る技術もそれなりに上達して、以前よりは細く切れるようになっていった。
美味しい毎日が続いた。

さて、ラーメンを自作し始めて約一年、麺を手打ちで作り始めて半年くらい経った今年の6月、いよいよ私のラーメン作りは次の段階に入ることになる。「かん水」を使った本格的な麺作りを試みるようになったのだ。
きっかけは「かん水」の代用として重曹が使えることを知ったことだった。
かねてから「かん水」を使って麺を打ってみたいとは思っていた。しかし、ラーメンの麺を手作りするのは、蕎麦やうどんほど一般的ではないようで、材料の「かん水」も、ネットでは業務用の比較的容量の大きいものしか売っていなかった。少量の入手は難しいようだ。そのためなかなか思い切れなかったというわけだ。

ところが、重曹がこの「かん水」とほぼ同じ成分なので、「かん水」の代わりになるという記事を見つけた。重曹ならスーパーで容易に手に入る。そこで、さっそく重曹を買ってきて試してみた。しかしすぐにはうまくいかなかった。
そこで、あらためてじっくりと重曹を代用にした麺の造り方について調べてみたのである。ほんとにネットってありがたい。
数は少ないが、いくつかのブログで作り方が紹介されていた。それらを見比べながら整理してみて、だいたい次のようなことがわかった。
・重曹を「かん水」の代用にすることができる。
・その際、重曹を水で溶き、いったん65度以上で加熱する必要がある。炭酸水素ナトリウム(重曹)を分解して、炭酸ナトリウム(「かん水」の主成分)にするためだ。
・成分的には「かん水」1gは、重曹だと1.6gに相当する。
「かん水」の使用量は、小麦粉の1~2パーセントなので、重曹で代用する場合は、その1.6倍を使用する必要がある。
・「かん水」は使い過ぎると、麺の味をそこなってしまう。

しかし、人によってまちまちの点もいくつかあった。
たとえば麺の主原料は強力粉なのだが、これにつなぎとして少し薄力粉を入れるという人もいた。また、うどんのときは必ず加えるのだが、塩を入れる人と入れない人がいる。
それから、ラーメンの麺特有の黄色い色は、本来「かん水」によるものなのだが、重曹で作ると、そのせいかどうか定かでないが、色が若干薄い。そこで鮮やかな黄色になるように、着色料(くちなし)を加えるという人もいた(市販の麺も加えているらしい)。

 結局このような疑問点は自分でいろいろ試してみて、何とかやっと自分なりの配合と手順に辿りついたところだ。
作業上でこれまでとの違いは、「かん水」を入れると生地の段階でかなり弾力があるので、麺棒で延ばすときに手間がかかることだ。麺棒を押し付けて平らにしても、また元に戻ろうとして少し縮んでしまう。だからこれまで以上に何度も根気よく延ばす必要がある。

こうして「かん水」入りの麺を作って食べてみると、やっぱりラーメンの麺とうどんとは、まったく別物であることがわかる。
うどんは塩を入れることによって強いコシが生まれる。しかし、滑らかさはなかなかでない。プロの職人は技術で滑らかさをだしているのだろう。素人には難しい。
ところが「かん水」を使うと、麺はコシと同時に弾力もあってしなやかになる。素人でも比較的容易に、弾力としなやかを得ることができるのだ。
思えば玉子麺を食べていると、汁がしょっちゅう丼の外にはねたものだ。麺を箸ではさみ、持ち上げて口に運ぼうとすると、麺が暴れて汁を飛ばすのだ。ところが、かん水を使った麺は、そのような時でも、しなやかなので箸からすっと下に流れ、注意していれば玉子麺ほど汁ははねたりしないのだ。こんなところでも違いを実感した。

というわけで何とか一応満足できる麺が打てるようになった。
今は、毎日、美味しいラーメンを食べている。しなやかで弾力のある歯応えがうれしい。
ここまでの道のりをあらためて振り返ってみると、やっぱり手作りというのは楽しいものだ。最終的な完成形を食べるのはもちろんだが、そこに到るまでの改良の過程もまた楽しい。
ラーメンは一日一回お昼に食べるだけだ。だから、つまり実験は一日に一回しか出来ない。今度はここをこうしよう、あそこをああしようと思っても、試せるのは一日一回きり。試行錯誤は遅々としてなかなか進まない。しかしこののんびりさ加減を、今は逆に楽しんでやろうという気持になった。
何といっても食べに行くよりお金もかからないし、こんなことを毎日していられるのは最高のぜいたくかもしれない。
では、今日もいただきます。

 <関連記事>

2012年7月3日火曜日

ラーメンの手打ち麺のレシピ

〔概 要〕

ラーメンの麺を手打ちで自作するレシピ。
以前玉子麺のレシピを紹介したが(2012年3月「「極辛麻婆らーめん」の自作レシピ」)、ラーメンの麺としては今回のレシピの方が本格的だ。
中華麺を作るときの添加物であるかん水の代わりに、重曹で代用する。かん水は少量の入手が難しいのに対し、重曹は手軽に入手できるからだ。
麺は手で切る切り麺。パスタ・マシンではなく、麺棒で生地を薄く延ばして包丁で切る方式。したがって、そのための道具(のし板、麺棒、駒板、蕎麦切り庖丁)が必要。

〔材 料〕 (一人分 できあがりの生麺で約180グラム)

強力粉 120グラム
水     60グラム (小麦粉の50%)
重曹    3グラム (小麦粉の2~3%)
塩      1グラム (小麦粉の1~2%)

〔手 順〕

手順1 重曹で代用かん水を作る
  
① 計量した水と重曹を鍋に入れて火にかける。
② 温度が上がると気泡(二酸化炭素)が出てくるので、出なくなるまで加熱し続ける(65度以上で1~2分くらい)。
③ 気泡が出なくなったら、火を止めて冷ませば出来上がり。
④ 再度計量し、蒸発して減った分の水を足す。

手順2 生地を作る

① 大きいボールに材料を全部入れて手で混ぜ合わせる。
*最初かなり粘るので、最初だけスプーンを使ってもよい。
*湿っている部分と粉のままの部分ができるので、なるべく水分が均等にいきわたるように混ぜる。
② ある程度混じったら、ひとつにまとめる。
③ まとまったら手のひらでボールの底に押し付け、平らに延ばす。これを二つに折り、また平らに延ばす。
折る方向を変えながらこれを4~5分間繰り返す。
④ 最後に丸くにまとめて、乾かないようにビニールの袋に入れる。このまま2~3時間おいて熟成させる。
*しばらくおいておくと、水分が全体にまわって滑らかな感じになる。

手順3 麺を切る

① 片栗粉を打ち粉にして、のし板と麺棒で生地を薄く延ばす。ある程度平らになったら、麺棒に巻きつけて転がし、さらに延ばす。
生地がだいたい30センチ四方になれば終了。
② 生地を二つに折る。間に打ち粉をたっぷり振っておく。
それをまな板に移し、さらに上から打ち粉を振る。
③ 駒板を当て、蕎麦切り庖丁でできるだけ細く切っていく。
*私は慣れてきたので、けっこう細く切れるようになったつもりだが、それでもまだ太麺~中太麺くらい。
④ 切り終わったら切断面に粉がまわるように手でよくほぐす。
*切断面がくっついたままの部分があれば、ていねいにほぐしておく。
⑤ 好みで縮れ麺にしたい場合は、いったんほぐした後また少し力を入れてひとつにまとめる。こうしてからほぐすと、縮れができる。

手順4 麺を茹でて盛り付ける

① 並行してスープを作り温めておく
*他ページにいくつかスープのレシピを掲載しているのでご参照を。
② 鍋に麺を茹でるためのお湯(1500cc以上)を沸かす。
③ 沸騰したらほぐしながら麺と投入する。
茹で時間は2分前後。麺の太さによって変わる。
④ 茹で上がりを見計らって、丼を温めておく。
⑤ 茹で上がったら麺をザルにあけ手早く湯きりをして丼に入れる。
⑥ 麺の上からスープをかけて出来上がり。

〔おまけ〕

切った直後の麺の断面は切り麺なので四角だが、茹でると円に近くなる。
また、茹でているうちに色も黄色になり、ラーメンの麺らしくなる。市販の麺ほど鮮やかな黄色ではないが、市販のものは着色料を使用しているものもあるらしい。
食感もかん水を使わないうどんや玉子麺と違って、コシに加えて滑らかさがありかなりいい感じだ。

2012年4月14日土曜日

カップ・ラーメンを旨辛にして食べるレシピ

私はラーメンを食べるときは、麺から手作りしているので、袋麺やカップ麺のラーメンはあまり食べない。
ただ非常用の食料としてカップ麺は買い込んでいる。しかしカップ麺は意外と賞味期限が短いのだ。それで、ときどき新しいものを買って補充し、期限の切れたものを食べることになる。
そういふとき、せっかくなら自分好みの味にして美味しく食べたいと思って考えたのが以下のレシピだ。

<このレシピのポイント>

カップ麺は本来手軽に作って食べるもの。しかし、このレシピは調味料や具を加えたり、麺を別鍋で茹でたりと、わざわざ手間をかけて美味しく食べようという趣旨だ。あくまで手軽に食べたいという方はあらかじめ御遠慮を。
ここで目指している味は、私好みの激辛味なので、辛くないのがよいという方は、辛い成分を入れなければ、まあたぶんそれなりに美味しく食べられると思う。

<用意するもの>

・カップ・ラーメン (スープが麺とは別に袋に入っているもの。カップ・ヌードルのように麺とスープが一体のものは不可)
・水 500cc

①だし関係
・ニンニク 少々
・和風だしの素 小サジ 1/2
・中華スープの素(鶏ガラスープの素またはウェイパー) カップ・ラーメンに添付のスープだけでは、味が足りないときに必要に応じて (しょう油とか味噌といったかえしにあたるものではなくスープの素がよい)

②辛さ関係
・鷹の爪 1/2本
・唐辛子粉 大サジ 1~2 (お好みで)
・ラー油 大サジ 1(お好みで)
・さんしょ粉 お好みで

③その他
・野菜 200~250g(たとえば、もやし一袋を全部投入したりしている)
・ラード お好みで
・魚粉 お好みで(鰹節、煮干などを粉末にしただしの素)

<手順>

1 カップ・ラーメンの封を切り、ふたを開けて麺と添付のスープの袋を取り出す。
2 鍋に水500ccを入れて火にかける。
3 材料の内、ニンニク 少々、鷹の爪 1/2本、かたい野菜がある場合はそれも先に鍋に入れる。
4 煮立ってしばらくしたら、和風だしの素 小サジ 1/2とカップ・ラーメンに添付のスープを入れる。
味をみて、うすい場合は、中華スープの素を入れてちょうどよい塩味加減にする(後で野菜を入れると味がうすくなるので、少し濃い目にするとよい)。
5 その後、野菜と唐辛子粉 大サジ 1~2(お好みで)を入れてひと煮たちしたらスープは完成。
6 上のスープができるのに合わせて、別の鍋に湯を沸かしておいて麺を茹でる。茹で時間は、表示の時間より短め。表示が3分なら2分くらい。
7 麺を湯切りして丼にあけ、その上からスープを回しかける。
8 仕上げにラー油、さんしょ、ラード、魚粉などをお好みでかけて出来上がり(もちろん、刻みネギ、チャーシュー、ゆで卵、メンマなど定番のトッピングを加えてもよい)。

以上で完成。カップ・ラーメンとは思えないほど、豪華で美味しい。そしてもちろん辛い。

2012年4月7日土曜日

基本のしょうゆラーメンのレシピ

これまでラーメンのレシピをいくつか紹介してきた。いずれも激辛のラーメンで、たぶんあれをそのまま作って食べることができる人はあんまりいないと思う。
そこで今回は、辛くない普通のというか基本のレシピを紹介しよう。私も家族と食べるときは、こんな風に作っている。
まあ簡単過ぎて、わざわざ紹介するほどのものでもないのだが……。

1 麺の用意

私はラーメンの麺は手打ちで作っている。ただし本格的なものではなく、無かんすいの玉子麺だ。作り方は以前に書いたので、興味ある方は御参照を。
そこまでするのはたいへんという方は、スーパーで売っている市販の中華生麺を用意。太さと縮れの有無はお好みで。

・中華生麺 1人前130~150g(1玉)

2 スープの用意

今回はお手軽にスープのベースには、味覇(ウェイパー)を使う。顆粒の鶏ガラスープや豚骨白湯スープを使う方法もあるが、それぞれ自分で試してみるとよいだろう。
味覇(ウェイパー)は、知る人ぞ知る「高級中華スープの素」(と容器に書いてある)。一缶250gで700円前後と結構高価なので、最初手を出すまでは躊躇していた。しかし考えてみるとそれまでいつも使っている顆粒の鶏ガラスープだって一瓶130gで500円近くするわけで、思い切って使ってみたわけだ。するとやっぱり美味しくて、以後ずっと使っている。
一応ダブル・スープのイメージなので、これに和風だしを加えている。

<一人前の材料 出来上がり500cc>

・水 500cc
・和風だしの素(粉末のいりこだしの素、昆布だしの素、かつおだしの素の3種を自分でミックス) 小さじ 1弱
・ニンニク 1/2
味覇(ウェイパー) 10グラム
・しょう油 大さじ 1/2 (量は好みで調整する)
<具材>
・野菜(もやし、キャベツ、白菜など) 合計100~200g
<トッピング>
・ラード 少々(お好みで)
・魚粉 少々(お好みで)
・以下はあるもので  海苔、ゆで卵、ほうれん草、チャーシュー(またはハムでも)、メンマ、刻みネギなど

味覇(ウェイパー)も含め動物系のスープの素は、やや臭みがある。ニンニクはこれを消すために入れている。
味覇(ウェイパー)の容器に記してある<使用例>では。ラーメン(1人前)ウェイパー10g、しょう油小さじ2、湯270ccとなっている。しかし、これではしょっぱ過ぎて、麺だけ食べるにはいいかもしれないが、せっかくのスープを飲むことはできないと思う。
だいたい水100ccにつき、ウェイパー2gが適量。その上で、塩気はしょう油で調節すればよい。
*野菜は、具であると同時に旨みの素としての役割があるので、多めに入れる。野菜の甘みでスープの素の旨みにふくらみがでる。
*トッピングの魚粉は、原料を粉末にした市販の和風だしの素。私の使っているのは、鰹、宗田鰹、鯖、鰯の粉末をミックスし紙パックに入れたもの。本来はティー・バックのように使うものだが、袋から出してふりかけている。

3 作り方

① 水500ccに、ニンニクを入れて煮立てる。
② 煮立ったら和風だしの素、ウェイパーを加える。
スープの素は風味がとぶのであまり煮すぎない。
③ ひと煮立ちしたら、野菜を入れ1~2分煮れば出来上がり。煮すぎない方が歯応えがあって美味しい。
*白菜の芯など固めの部分がある場合は、それだけ先に入れておく。
④ 別鍋に麺茹で用の湯を沸かしておき、手打ち麺のときは3分前後、市販のものの場合はそれぞれの指示にしたがって茹でて、ザルに上げ湯きりをしてから丼に移す。
 ⑤ 麺の上にスープと野菜をかけ入れる。
*スープを雪平鍋でつくるとかけやすい。
 ⑥ トッピングをのせて出来上がり。簡単過ぎてすいません。

4 <おまけ> つけ麺にして食べる

上のラーメンをつけ麺にして食べることもできる。

スープの水を半量の250ccにし、残りの材料の分量はそのままにして作れば旨みと塩気が濃くなり、付け麺のつけ汁になる。ただし、野菜だけは少し減らさないと器に入らないかもしれない。
また、ラードと魚粉は、やや多めの方が麺に絡んで美味しいと思う(好みだけど)。

麺は鍋からあげて水にさらしてしめるので、ある程度固くなるから、茹で時間はやや長めにする。
途中で鍋からときどき麺を一本取り出して水にさらして試食し、ほどよい固さになるのを確認しながら茹でるとよい。

水でしめずにそのまま湯を切って器に盛り、あつもりで食べる手もある(あるいは、水でしめてから再度湯で温めてもよい)。これもそれなりに美味しい。

麺を食べ終わったら、つけ汁をお湯で割って味わう。スープ成分がはじめから濃いめに入っているので、お店で飲むスープ割りと同じことになる。

それでは、よいラーメンを。